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2022.01.21 15:30
電機メーカーのアルプスアルパインと宇都宮大学・山本研究室は、次世代HMI(ヒューマンマシンインタフェース)製品となる空中表示/入力デバイス「ステルス空中インターフェース」を共同開発したことを発表した。
エレベータのスイッチや電車の券売機など、公共空間の入力デバイスに直接触れて操作することに抵抗感を抱く人もいるだろう。ただ、これまでに非接触操作デバイスは、どれくらい離れた距離から操作が可能か感覚的に分かりづらいそうで、ユーザーは操作時にストレスを感じたり、けっきょく触れて操作してしまったりする課題がある。
今回共同開発した「ステルス空中インターフェース」は、高感度静電容量検出技術を用いた空中入力デバイスに、再帰性反射技術を応用した映像の空中表示機能を融合させたもの。空中に浮かんだ映像に触れる要領で、既存の接触操作デバイスを操作するかのように、ストレスなく直感的かつ快適な非接触操作を実現するという。
さらに、同製品には加飾印刷技術も応用。木材や金属などを模した、一見するとディスプレイであると判別できないような意匠性に優れたデザインの筐体上に、ステルスアイコン機能を付与することで、静電容量の変化に応じて手が近づいた時だけ映像を空中表示できるようになる。
また、筐体の外部にセンサやプロジェクターを設置する必要が無いので、セットの設計自由度も高く、幅広い用途での利用が期待できるそうだ。
同社は、非接触により感染症リスクや指紋盗難リスクを低減するとともに、高い操作性や空間と一体化した周囲の雰囲気を損なわないデザイン性により、これまでになく快適で感動的な新たな非接触操作体験を提供するとしている。