スイスの建築設計事務所 E2Aによる
展覧会「Methodologiesースイス建築の方法論」

▲Atelier Housing, Ruschlikon, Image: E2A

一般社団法人日瑞建築文化協会(JSAA)は、スイスの建築家ピート・エッカートとヴィム・エッカートの兄弟による建築設計事務所 E2Aの展覧会「Methodologiesースイス建築の方法論」を2022年3月18日(金)から4月7日(木)まで東京都内各所で開催する。

ヨーロッパ全域において、公共建築や文化的活動、企業との共同や商業活動、さらには住宅設計と多岐にわたる活動を続けているE2A。今回の展覧会では、進行中のプロジェクトや近年竣工したプロジェクトを紹介。それぞれのプロジェクトについて、E2A建築の本質を探求する模型やイメージ、実施設計図を展示する。

▲Deaconry Bethanien, Zurich, Photo: Jon Naiman

▲Atelier Housing, Ruschlikon, Image: E2A

展覧会の名称である「方法論」とは、同事務所の設計やデザインに向き合う姿勢を意味するそうで、その方法は理想論に対して現実の集積を照らし合わせることだとする。そこから、皮肉や喜び、さらには戦略的な矛盾といった見方が浮上し、建築を取り巻く文脈やプログラムの課題を再検証していくことになる。

また、同展では「抽象性」と「現実性」という相反するテーマを掲げており、建築とは展示されるものである一方、観客によって想起されるものだと提案する。たとえば模型には、レントゲン写真や全身のスキャン画像のような読み取りやすさがある。これに対して、ドローイングは建築を(既存の)現実の中に文脈化し、実施設計図はコンセプトを慣習へと翻訳し、コンセプトから現実へと運ぶ。

そして、こうしたすべてのメディアをいかに同調させ、最終的な決断に至るかが問題だという。その決断に向けて、すべての作業が同時多発的に指揮され、現実的なコンセプトが実際の建物としての生命を宿すことになるのだ。

▲ピート・エッカート

▲ヴィム・エッカート

両氏は同展に向けて、「建築を生み出し、発展させる上での状況は、近年特に脆弱になりつつあります。そんな中では、持続性のあるコンセプトを導くための戦略的な方法論こそが非常に重要となってくるのです。方法論をして、空間を発展的に序列づけるための道具として使うということです」とのコメントを寄せている。End

E2A ピート・エッカート&ヴィム・エッカート展覧会
「Methodologies – スイス建築の方法論」

会期
2022年3月18日(金)~4月7日(木)入場無料
会場1
USMモジュラーファニチャー ショールーム
東京都千代田区丸の内2-1-1 丸の内MY PLAZA 1・2F 11:00~19:00(水曜定休)
会場2
クリエーション バウマン ジャパン 東京本社ショールーム
東京都港区南青山6丁目3-3 10:00~18:00(水曜/祝日定休)
会場3
フライターグ ストア トウキョウ シブヤ
東京都渋谷区神宮前6-19-18 11:00~20:00(無休)
会場4
フライターグ ストア トウキョウ ギンザ
東京都中央区銀座1-13-12 11:00~20:00(無休)

講演会:E2A「Methodologies」

日時
2022年3月19日(土) 18:00~19:30
登壇
ピート・エッカート、ヴィム・エッカート
会場
オンライン(英語のみのレクチャー、詳細はjs-aa.org に掲載)
詳細
http://js-aa.org/event003.html