国際的な工芸展「Homo Faber Event」開催
伊ヴェネチアで日本の人間国宝を紹介

▲© Michelangelo Foundation

伊ヴェネチアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ島にあるジョルジョ・チーニ財団では、「Homo Faber Event Crafting a more human future」が2022年4月10日(日)から5月1日(日)まで開催される。

ミケランジェロ財団 クリエイティビティ&クラフツマンシップ部門が主催する同イベントは、実演やデジタル技術、展示や手工芸などの表現を通じて、多様な素材や技巧による高度な職人技に焦点をあてる国際的な展覧会。

今回は15の展示を通じて、機能的な日用品から圧巻の装飾品まで、未来に残すべき工芸の役割を紹介する。また、日本の人間国宝による匠の技も披露されるそうで、工芸とアートやデザインとの関係性についても知ることができるという。

▲© Courtesy of the Fondazione Giorgio Cini

たとえば「Details: Genealogies of Ornament」では、高級時計、宝飾品、仕立て、鞄、オートクチュール、着物、香水の分野から、15のハイブランドとその背景にある職人技を紹介。京都「千總(ちそう)」の着物職人たちが独創的な作品を仕上げる過程で見せる妙技を楽しむことができる。

また、アントネロ・ダ・メッシーナの名画「書斎の聖ヒエロニスム」から着想した工房では、美しく仕上げられた壁や特別にあつらえたタイル床が工芸の技や道具と調和。各ブランドの装飾様式やヨーロッパの職人技における日本の影響を感じさせるそうだ。

そのほか、ドイツのデザイナー、セバスチャン・ヘルクナーが同島の教会前広場に敷かれたタイルの幾何学模様を、日本とヨーロッパの名工たちの技で再現する「Pattern of Crafts」や、イタリアのデザインスタジオ、ザネラート/ボルトットと金属メーカー、デ・カステッリが、多様な加工の金属を用いたモザイク作品を通じてサン・マルコ寺院のモザイク装飾の歴史を振り返る企画展「Tracing Venice」なども行われる。End

▲Artisan from Atelier Mestdagh © Atelier Mestdagh

▲セバスチャン・ヘルクナー © Michelangelo Foundation

Homo Faber Event Crafting a more human future

会期
2022年4月10日(日)~5月1日(日)
会場
ジョルジョ・チーニ財団(伊ヴェネチア、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島)
詳細
https://www.homofaber.com/en/event