「レール」をデザインモチーフにした
MOTIVEによる研修センターのサイン計画

デザイナーの脇崎拓也が率いるデザイン事務所 MOTIVEは、東鉄工業の研修センターのサイン計画を手がけた。同プロジェクトは、デザインアワードTHE ONE SHOWにて金賞を獲得している。

東鉄工業は、鉄道の敷設や保守・改良をはじめとする鉄道関連工事を行う総合建設会社。その総合研修センターは、専門性の高い独自の歴史・技術の継承と向上や人材育成のために建設されたという。

MOTIVEによるサイン計画は、東鉄工業のアイデンティティであるレールをデザインモチーフに採用。空間の制約から死角に配置された部屋への動線にはレールデザインを施し、空間移動のアフォーダンス(空間が与える価値)となることを目指した。

さらに、企業の独自性が感じられるように、施設名称サインや階段部材にはレールを活用。2階の宿泊室は、部屋ごとに東鉄工業の管轄エリアの路線色を割り当て、カードキーと連動するデザインとした。また、このカードキーは、組み合わせによってさまざまなかたちの線路が描ける仕掛けとなっている。

同事務所によると、利用者の空間移動を円滑にするというサイン計画の要点を実現するとともに、研修生が自らの仕事に誇りを持ち、自ら学ぶきっかけとなる空間となるように、との思いを込めてデザインしたそうだ。End