「シンボルとイラストレーションの中間」を表現した
グラフィックデザイナー ゑ藤隆弘によるポスター

▲Between Symbols and Illustrations_Summer morning 制作年:2018年

東京工芸大学芸術学部デザイン学科の准教授でグラフィックデザイナーのゑ藤隆弘(STUDY LLC.)は、世界5大ポスターコンペティション「ラハティ国際ポスタートリエンナーレ2022」においてグランプリを受賞した。日本人のグランプリ受賞は、2005年の横尾忠則以来、17年振りになるという。

同氏の受賞作品は「Between Symbols and Illustrations_Summer morning」。「シンボル表現とイラストレーション表現の接続」をテーマに制作された作品である。

同展では、繊細なイラストレーションが力強いシンボルを活き活きと表現しており、「シンボルとイラストレーションの中間」というテーマを明解に表現している点が評価されたそうだ。

同氏は、「本来ポスターは何らかのメッセージを伝達するものですが、この作品にメッセージはありません。自分の作家としての表現追求の結果生まれた、視覚的な詩としてのポスターです。このような個人的な動機に基づく作品が世界的なコンペで評価されたことに、まずはとても驚きました。学生時代から、時代や地域を超えて伝わる普遍的かつ独自な表現は可能か?と問い続けてきましたが、ようやく一つの形として残せたことは嬉しく思いますとコメントしている。

なお、受賞作品展は、フィンランドのLahti Museum of Visual Arts Malvaにて2022年8月21日(日)まで開催している。End