すべての子どもたちに開かれた遊び場
山形市「シェルターインクルーシブプレイス コパル」

山形県山形市で「シェルターインクルーシブプレイス コパル(山形市南部児童遊戯施設)」が2022年4月にオープンした。

コパルは、「障がいの有無や、人種、言語、家庭環境に関わらず、多様な個性や背景を持った全ての子どもたちの遊びと学びの場」となるインクルーシブ施設。シェルターが手がけ、ウッドデザイン賞2022にて「優秀賞 林野庁長官賞」を受賞している。

背後の蔵王連峰の山並みに呼応した屋根の下に、屋外の丘やくぼみが建物の中まで自然とつながり、すべての場所が公園のようなのびやかな遊びと学びの場となっている。

▲体育館

▲大型遊戯場

入口を入ると、正面に象徴的な体育館の木造ドームが訪れた人を迎えてくれ、運動する子どもたちの様子と、屋根の外の風景とが一体となって感じられる。隣にある大型遊戯場とはゆったりとしたスロープでつながり、建物全体を回遊することができる。

また、インクルーシブな視点から必要となるスロープや手摺、誘導ブロックなどは、バリアを解消するだけでなく、誰にとっても新しい遊びや学びのきっかけになるようにデザイン。野山で自由に遊びを発見するように、試してみたい、探検したいという気持ちが自然と生まれる、多様な遊びを触発する空間を目指した。End