周防貴之/SUOが設計を手がけた
高松市屋島の交流拠点施設「やしまーる」

▲©︎SUO

香川県高松市の屋島に、屋島山上交流拠点施設「やしまーる」が2022年8月にオープンした。屋島と周辺地域の自然や歴史、文化などの魅力を発信する拠点で、多様な地域資源を活用したさまざまな交流や学びの機会、憩いと触れ合いの場を提供するものである。

立地は眺望の優れた場所で、文化観光情報案内スペースや屋外広場、ホール、エントランス、飲食・物販スペース、展望スペース、パノラマ展示室などで構成される。

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設計を手がけたのは、建築設計事務所 SUOを率いる建築家・周防貴之で、屋島の地形の起伏を活かした設計で自然との一体感を演出。蛇行曲線で緩やかに湾曲した、独創的なデザインで、周囲の景観に溶け込んでいるのが特徴だ。

さらに、公共施設では初めて、地元特産の庵治石を板状にした瓦およそ3万枚を屋根に使用。湾曲した形の建築物とし、屋内空間と屋外空間、周辺環境を統合することで、屋外の広場を含めた敷地全体が「一つの建築」となる施設ができあがった。

また、建物の形状は、元来の高低差のある地形を生かした回廊型で、各スペースには壁による区切りがない。施設が山上の景観を損なわず、周辺の自然環境に溶け込んだ外観とするために、ガラス面を広く採用している。

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人々が集まり、くつろぎ、自然や歴史、観光など、屋島の魅力を余すことなく知ることができる同施設では、時間や季節、立つ場所によって変化するさまざまな屋島の景観を楽しむことができる。End