銀塩写真でしか表現できない写真の美しさや楽しさを紹介するゼラチンシルバーセッションは、スピンオフ企画「写真への手紙」を2023年3月3日（金）から3月8日（水）まで、東京・六本木のAXIS Galleryにて開催する。

ゼラチンシルバーセッションは、2019年に開催された10回目の展覧会をひとつの区切りとして、13年間の活動を休止した。以降、価格の高騰などもあり、銀塩資材を取り巻く環境は縮小の一途を辿る。

それでも今なお、残された少ない選択肢のなかで、銀塩資材を使用して写真を制作する者、銀塩写真を愛する者が多くいる。

広川泰士
Planet plants#41 Utah (1984)
120 Roll Film ゼラチン・シルバー・プリント

井津建郎
チベット“カイラス山” （2000）
14 x 20 inch Film 14 x 20 inch プラチナ・プリント

瀧本幹也
Ogawa -小川 （2022）
35mm Film クロモジェニック・プリント

小林紀晴
Tokyo Chili Pepper （2022）
120 Roll Film クロモジェニック・プリント

同展では、東京工芸大学 芸術学部 写真学科とコラボレーションを行い、銀塩写真への想いを記した「言葉／手紙」と、銀塩資材にまつわる「研究」を軸に、7名の写真家と17名の学生による銀塩の「作品」を展示する。また、会期中、富⼠フイルムで写真製品の研究・開発・技術サポートに⻑年携わったOBによるトークを座談会形式で⾏う。写真の魅力を改めて知るまたとない機会となるだろう。