Kvadrat カーテンコレクション「Multiply」から
デザイナー インガ・センぺによる「Sketches」シリーズが登場

デンマークのテキスタイルメーカー「Kvadrat(クヴァドラ)」は、2023年6月にデンマーク・コペンハーゲンで開催されたデザインイベント「3daysofdesign」で、新作カーテンコレクション「Multiply(マルティプライ)」を発表した。

フランスを拠点に活躍するデザイナー インガ・センぺ(Inga Sempé)とのコラボレーションでは、7種類(Fil-à-Fil、Fill、Mash、Plus、Plus Minus、Rhythm、Twirl)のカーテンシリーズ「Sketches(スケッチ)」が誕生。同氏が描くペンシルや筆のストロークを彷彿とさせる、繊細なテキスタイルに仕上がっている。

手織りのような触感をもつ「Fil-à-Fil」は、ストライプのなかにさらに細い線を配した複雑なディテールにより、多面的なリズムを構成する。さらに、ヘリンボーン構造のテキスタイルに対照的な色彩を散りばめることで柔らかな触感が際立っている。

Fil-à-Fil
生地巾:300cm/素材:リネン 64%、テンセル™リヨセル 29%、リサイクルシルク 7%/全4色(テンセル™はLenzing AGの商標)

Fill
生地巾:310cm / 素材:リネン 60%、テンセル™リヨセル 32%、リサイクルシルク 8%/全8色(テンセル™はLenzing AGの商標)

「Mash」は、かすり糸を使用した不規則なジャガードパターンのカーテンテキスタイル。センペのハンドドローイングのきめ細やかな線を素材感として表現しており、ドレープがかかると、カラフルな色彩が柔らかな無彩色へと変化し、透明感のある色合いが生まれる。

Mash
生地巾:308cm/素材:リネン 100%/全6色

「Plus」では、対照的な色調をもつダイナミックなラインを縦横に走らせることで、トーンや重量、ボリュームの異なる多次元的なグリッドがつくり出している。ペンシルの筆跡を思わせる触感は、カーテンの表現に柔らかさと動的な印象を与えている。

Plus
生地巾:300cm / 素材:リネン 49%、コットン 32%、麻 19%/全5色

Plus Minus
生地巾:300cm/素材:リネン 47%、コットン 32%、麻 21%/全1色

ボリュームや色彩、不規則なリズムのドットやラインが織りなす「Rhythm」は、「モールス信号」にも見える表情をもつ、タイムレスで現代的なテキスタイルである。

高密度な両面織りの構造を持ち重厚感がある「Twirl」は、コントラストあふれる太い2色のより糸による不規則なピンストライプが繊細な陰影のある筆跡を思わせる活力を与えてくれるデザインだ。

Rhythm
生地巾:315cm/素材:リサイクルトレビラ CS 50%、トレビラ CS 50%/全6色

Twirl
生地巾:314cm/素材:リネン 100%/全6色

センペはコレクションの制作にあたって「私は昔から、日常で感じられる些細な変化が好きです。パリの街を歩きながら、ありきたりに見えるもののなかにちょっとした変化を見つけられないかと、いつも探しています。本コレクションでは、壁や窓が家ごとに異なるように、微妙に異なるニュアンスを通常のパターンや織物に取り込みたいと思いました」とコメントを寄せている。End

© Claire Lavabre