伊吹山の古来原草を取り入れた
入浴用ボタニカル「蘇湯 SOYU」

資生堂のクリエイティブを担っている資生堂クリエイティブは、日本の湯文化を楽しむためのプロダクト「蘇湯 SOYU」のデザインを手がけた。

同商品は、滋賀・岐阜両県の県境にある伊吹山を起点に活動する「蘇湯プロジェクト」と共同開発したものである。プロジェクトは、資生堂fibona松田医薬品といった企業やNPO法人、伊吹山の地域有志などで構成され、1,300種の植物や280種の薬草を育む豊かな風土をもつ伊吹山で原草を栽培しながら、新たな商品開発を行っている。

その第1弾となる「蘇湯 SOYU」は、お湯を張ったバスタブに入れて使用する入浴用ボタニカルである。伊吹山の古来原草の未利用素材を取り入れており、使用時に1回分を専用の木綿製の巾着袋へ移すという「ひと手間」をかけるのが特徴だ。

巾着袋を手のひらで包みこむようにやさしく揉むと、エッセンスがすぐに染み出してくる。とじた目の上にのせたり、肌を軽くパッティングするようにマッサージしたりと楽しみ方はさまざま。入浴後に原草を乾燥させれば、肥料や消臭剤としても使用できる。

資生堂クリエイティブは今回、日本ならではの湯文化や所作をもとに「Primitive×Premium」というコンセプトを掲げ、コンセプト開発からロゴデザイン、パッケージデザインまでを担当。プロジェクトでは、薬草園を設置して原草の栽培を進め、近年の環境の変化で危機的状況にある伊吹山の自然を蘇らせるとともに、ストレス社会を生きる人々の健康を蘇らせることを目指している。End