東京国立博物館と銀座メゾンエルメス フォーラムをつなぐ
展覧会「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」開催

内藤 礼《死者のための枕》2023年/シルクオーガンジー、糸
Photo by Kenji Takahashi

東京・上野の東京国立博物館エルメス財団との共同企画による展覧会「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が2024年6月25日(火)から9月23日(月・休)まで開催される。

内藤 礼《このことを》2001 年、家プロジェクト 「きんざ」ベネッセアートサイト直島・香川
Photo by Naoya Hatakeyama

1961年広島県生まれで、現在東京を拠点に活動する美術家の内藤 礼。「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに、太陽がもたらす光と影、水や石、風や雨といった自然の諸要素や日常のささやかな事物を通じて、「根源的な生の光景」となる空間作品を制作してきた。

「内藤礼:breath」2023 年、ミュンヘン州立版画素描館《color beginning》2023 年/紙にアクリル絵具
Photo by Naoya Hatakeyama

同展では、東京国立博物館の約12万件の収蔵品のなかから、注文主のような作り手以外の意図が制作に大きく関与するようになる以前に作られた縄文時代の土製品を内藤が選び、同館の建築や歴史を独自の視点で読み解きながら、新たな空間作品を展示する。

「内藤礼:breath」2023 年、ミュンヘン州立版画素描館《color beginning》2023 年/紙にアクリル絵具
Photo by Naoya Hatakeyama

本館特別5室では、長年閉ざされていた大開口の鎧戸を開放。場の本来の姿が顕れるようにカーペットと仮設壁を取り払い、刻々と変化する自然光で満たされる建築当初の裸の空間をつくり出す。

「内藤礼:すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022」2022 年、神奈川県立近代美術館 葉山 
《母型》2022[2009]年/水、ガラス瓶
Photo by Naoya Hatakeyama

同展は9月7日(土)から2025年1月13日(月・祝)まで、東京・銀座メゾンエルメス フォーラムへと続き、再び東京国立博物館へと戻る予定。内藤が発案した2会場にまたがる空間構成は、連作の絵画と立体作品でつながれる。こうした展開により、鑑賞者は予感や記憶、流れる時間にあらがうことのできない人生、いつかは消えゆく展覧会の儚さを感じられるはずだ。End

内藤礼 生まれておいで 生きておいで

会期
2024年6月25日(火)~9月23日(月・休)
開館時間
9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(ただし、7月15日、8月12日、9月16日・23日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)
会場
東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ(東京都台東区上野公園13-9)
詳細
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2637
会期
2024年9月7日(土)~2025年1月13日(月・祝)
会場
銀座メゾンエルメス フォーラム(東京都中央区銀座5丁目4−1 8階)
詳細
https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/