東京都目黒区のイデーショップ 自由が丘店で、イデーのウェアシリーズ「H& by POOL（ハンドバイプール）」のアーカイブエキシビション「H& by POOL Story From Archives」が2024年3月25日（月）まで開催中だ。

「H& by POOL」は、2021年秋にミナ ペルホネンのデザイナー 皆川 明と協働してスタートしたウェアシリーズである。そのルーツは、2015年に始めた、ものづくりの過程で発生するハギレや端材などを使用して新たな価値のある商品をつくるプロジェクト「POOL」にある。

その後、ロットの都合やわずかな色違い、予期せぬオーダーキャンセルといったさまざまな事情により、日本各地の生産地で良質の素材が少しずつ余っているのを知ったことから「H& by POOL」を立ち上げた。

行き場のない種類や量もさまざまな残反・残糸・はぎれを集め、その素材から何ができるかを考えているため、洋服の枚数が限られる点が同ブランドの特徴だ。そして、洋服に袖を通したときに、生地や糸を紡いだ生産者の思いや技術の高さが伝わるように、素材を活かしてできるだけ手を加えずに仕上げているのが魅力である。

「あまってしまう素材がなくなること、いつかこのブランドが必要ではなくなることが目標」だとする「H& by POOL」。同展では、これまでに出会った素材とつくってきた洋服のアーカイブを手に取るだけでなく、素直に、楽しく、丁寧なものづくりを心がけてきたブランドの思いにも触れることができる。