ノーマン・フォスター財団とポルシェが協働
「Gateway to Venice’s Waterway」を公開

インスタレーション作品「Gateway to Venice’s Waterway」

ノーマン・フォスター財団ポルシェは、第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展において、インスタレーション作品「Gateway to Venice’s Waterway」を公開中である。

ポルシェは、デザインとアートのイニシアチブ「The Art of Dreams」を2021年に発足。今回はその一環として、建築家 ノーマン・フォスターが理事長を務める同財団と協働し、「未来のアーバンモビリティ」をテーマとした構造物をデザインした。

「Gateway to Venice’s Waterway」は、ヴェネチアの歴史ある橋を想起させる全長37mの構造物。主に「Schiller Bikes」のような水上バイクや、「マカンターボ」の電動ドライブユニットを搭載したボート「フラウシャー×ポルシェ 850 Fantom Air」といった、次世代の水上モビリティに対応可能。陸上と水上をつなぐ都市の玄関口として機能することを想定している。

外部構造は、ポルシェのスポーツカーに採用されている軽量化技術をヒントに、堅固なアルミニウム構造と、「マカン」に用いられているキューブパターンに着想を得たキネティックサーフェスの組み合わせで構成されている。

また、建築展のテーマ「Intelligens. Natural. Artificial. Collective(知性・自然・人工・集合)」に呼応し、リサイクル素材や環境に優しいシステムを採用するなど、持続可能性にも最大限に配慮がなされている。さらに、世界各地におけるアーバンモビリティのニーズの変化に対応すべく、新たな場所への移動や拡張が柔軟な設計となっている。

ノーマン・フォスターは、「このプロジェクトが描く夢とは、歴史遺産の保存と最先端のモビリティが共存する未来のヴェネチアを想像することにほかなりません。私たちは、過去を尊重しながら未来を迎え入れる、そんな都市のイノベーションの青写真を描いているのです」と語っている。End