建築家 内藤廣の仕事に迫る
「赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」展が開催

建築家 内藤廣のおよそ半世紀にわたる建築思考を多角的に紹介する展覧会「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」が、2025年7月25日(金)から8月27日(水)まで東京・渋谷ストリーム ホールにて開催される。

同展では、2023年に島根県・益田市の島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター「グラントワ」内)で開催された展覧会をリニューアル。今回は渋谷の街を舞台とし、新作模型の展示をはじめとして、模型・図面・写真・映像などをとおして内藤の建築に迫る。

内藤廣 ©今井智己

会場である渋谷ストリーム ホールの4〜6階にわたって展示を展開。4階では、内藤の学生時代の卒業設計(1974)をはじめ、代表作「海の博物館」(1992)や「牧野富太郎記念館」(1999)など、1990年代の主要プロジェクトを紹介。さらに、「日向市駅」(2008)を含む4つの駅舎を中心とした2000年代前半のプロジェクトも展示し、未公開のインタビュー映像5本も初公開する。

5階では、2006年以降のアンビルドのプロジェクト8点に加え、「高田松原津波復興祈念公園 国営 追悼・祈念施設」(2019)といった復興関連のプロジェクト4点、「多摩美術大学 新棟・講堂」(2026年完成予定)などの2010〜2020年代の最新プロジェクト9点を紹介。撮り下ろしのインタビュー映像も交えながら、内藤の現在進行形の建築思考をひもとく。

また6階では、「渋谷」と「益田」というまったく異なる都市をテーマにした新作模型と映像作品を展示。渋谷駅周辺を中心とした約300m四方を1/200スケールで俯瞰できる都市模型などにより、複雑かつダイナミックな都市構造を明らかにする。一方の益田は、島根県芸術文化センター「グラントワ」(2005)を中心に、市街地を1/200で再現した模型を配置するなど、渋谷との対比を直感的に体感できる空間を構成する。

内藤廣「牧野富太郎記念館」模型

内藤廣「多摩美術大学 新棟・講堂」模型

会場内には、内藤の頭の中に宿るという「赤鬼」と「青鬼」が語り手となり、全45点のプロジェクトにユーモアを交えた独自の解説が添えられている。観る者を楽しませつつ、内藤建築の本質へと導く仕掛けだ。End

「言葉の壁」 2023年の展示風景

建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷

会期
2025年7月25日(金)~8月27日(水) 11:00~20:00
開館時間
11:00~20:00 ※休館日なし。
会場
渋谷ストリーム ホール(東京都渋谷区渋谷3-21-3)
詳細
https://naito-shibuya2025.shibuyabunka.com/

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日時
2025年7月28日(月) 18:00~19:30(開場17:30)
観覧料
無料
入場方法
当日先着順(申込不要)
※満員の場合は入場できない場合あり。
※開催後にアーカイブ配信を予定。
会場
渋谷スクランブルスクエア(東棟)15階 SHIBUYA QWS内 スクランブルホール(渋谷区渋谷2-24-12)