国際的なデザイン・広告賞「第63回D&ADアワード」
最高賞、パリ・オリンピックのデザインシステムなど3作品が受賞

国際的なデザイン・広告賞である第63回D&ADアワードの授賞式が2025年5月22日(木)にロンドンで開催され、全668点の受賞作品から最高賞「ブラックペンシル」に3作品が選出された。

D&ADアワードは44のカテゴリーで構成され、300名を超える世界的なクリエイターが審査を担当。卓越した技量や才能を称えるとともに、次世代のクリエイターを育成することを目指している。今年度は過去最多となる世界86カ国から、応募総数11,689点、総計30,000点を超える作品が寄せられた。

今回の審査で重視されたのは、商品化の可能性。優れたアイデアであることはもちろん、事業成功性や消費者の行動に変化に及ぼす影響力も考慮した。また、審査員は優れた職人技にも着目。機械による量産品があふれるなか、見た目だけではなく、精巧な仕上がりも高く評価された。

最高賞のブラックペンシルには、W Conran Designの「Designing Paris 2024」(グラフィックデザイン部門)、Iconoclast LAの「A$AP Rocky – Tailor Swif 」(ミュージックビデオ部門)、FCB New Yorkの「Spreadbeats」(デジタルデザイン部門)が輝いた。

2024年のパリ・オリンピックのデザインシステム「Designing Paris 2024」は、型にはまった従来のイメージを脱却し、等身大のパリの姿を大胆なグラフィックで表現したことが評価された。


「Designing Paris 2024」

Iconoclast LAによるアメリカのラッパー エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)の楽曲「Tailor Swif」のミュージックビデオは、ウクライナ・キーウの街並みを背景に、都市文化にシュールなイメージを重ね合わせたアヴァンギャルドな作品である。

「Tailor Swif」ミュージックビデオ

Spotifyの広告戦略のためのビジュアルデザイン「Spreadbeats」は、スプレッドシートをダイナミックなキャンバスに変貌させるという、前例のないミュージックビデオに仕上がっている。End


「Spreadbeats」