© Hufton+Crow

ロンドンのビクトリア＆アルバート博物館（V&A）は、クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク内の文化地区イースト・バンクにて、新しい美術館体験を提供する施設「V&Aイースト・ストアハウス」を2025年5月31日（土）にオープンした。

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設計を手がけたのは、アメリカの建築設計事務所 ディラー・スコフィディオ＋レンフロ。総床面積は16,000平米におよび、ファッションから、演劇、ストリートウェア、彫刻、プロダクトデザイン、ポップアートにいたるまで、多彩な分野を網羅し、作品25万点、書籍35万冊、文書1,000点を超える収蔵品を紹介する。

その最大の特徴は、「Order an Object」と呼ばれるサービス。これは、利用者がオンラインで予約すれば、週7日・無料で希望する同施設の収蔵作品にアクセスできる仕組みだ。

「Order an Object」
Photo by Bet Bettencourt

ミッドセンチュリーの家具から、古代エジプトの靴、ローマ時代のフレスコ画、14世紀初頭のシモーネ・マルティーニの絵画、パフォーマンスアーティスト リー・バウリーのコスチューム、アルシア・マクニッシュのテキスタイル、さらにはバレンシアガ、スキャパレリ、コム・デ・ギャルソン、イッセイミヤケ、ヴィヴィアン・ウエストウッドのコレクションまで、心ゆくまで鑑賞ができる。

また、パブロ・ピカソによるバレエ・リュス「青列車」のための舞台幕、建築家 フランク・ロイド・ライトが1930年代に設計したカウフマン・オフィス、15世紀スペインの寄木細工の天井といった、数々の歴史的な作品も展示される。

The 1924 front stage cloth for the Ballets Russes’ production, Le Train Bleu, designed by Pablo Picasso at V&A East Storehouse. Image by David Parry, PA Media Assignments

Frank Lloyd Wright’s 1930s Kaufmann Office at V&A East Storehouse. Image by Kemka Ajoku for V&A

Interior view of the 15th century Torrijos Ceiling at V&A East Storehouse. Image by Kemka Ajoku for V&A

鑑賞予約はすでに開始しており、14世紀や現代の陶磁器、17世紀のイラン製絨毯、1930年代のウェディングドレス、イギリスの写真家 ジュリア・マーガレット・キャメロンによる肖像写真など、1,000点を超える作品に対して250件以上の予約が入っている。現在もっとも予約件数が多いのは、クリストバル・バレンシアガが1954年に手がけたピンクのシルクタフタのイブニングドレスである。