ZARAの創業50周年を記念して
エス・デヴリンがスペインで新作インスタレーションを公開

クプラ・アトランティカ展望台

ファッションブランド ZARAは、創業50周年のアニバーサリーイヤーを記念して、スペイン北西部の街、ア・コルーニャにある「クプラ・アトランティカ展望台」の修復を実施した。2025年7月3日より一般公開を行っている。

同展望台は、ア・コルーニャにあるモンテ・デ・サン・ペドロの高台に位置し、市街地と大西洋の雄大な海岸線を一望できる場所にある。展望台内部には、直径28mのドーム空間を有している。今回の再公開に合わせ、光を用いた大規模なパブリックアートやパフォーマンスを得意とする英国出身のアーティストでデザイナーの エス・デヴリン(Es Devlin)が手がけた、没入型インスタレーション作品「50 Songs of the Sea」が登場。

同作品では、ドーム内部に円を描いて回転する三連の座席を設置(288名を収容)。来場者は旋回しながら、この場所の精神や大西洋の波を表現したプロジェクションマッピングとサウンドスケープに包まれる。ドーム外壁には光の帯が設けられており、海にまつわる50編の詩が映し出される。また、ア・コルーニャの海辺には、1世紀に建てられたという灯台「ヘラクレスの塔」(ユネスコ世界遺産)があり、展望台から大西洋を照らす光を眺めることができる。

エス・デヴリンは同作について、「クプラ・アトランティカ展望台は、ア・コルーニャのモンテ・サン・ペドロ岬の頂に位置し、大西洋からの力強い波風を真正面から受け止める場所にあります。ここからの眺めは、南からスペインを越えてアフリカへ、東にヨーロッパからアジアへ、そして西に大西洋を越えてアメリカ大陸へと広がります。インスタレーションでは、旋回する来場者の目の前に360度の絶景が姿を現します。ZARAの50年の歩みには、ア・コルーニャの多くの人々が関わってきました。この作品は、ブランドの歴史を共に築いてきた方々とその軌跡を祝うと同時に、力強く壮観なこの地の自然と風景を、初めて訪れる人々に向けて紹介するものです」と語っている。

入場には、ZARAの公式サイトにて無料チケットの予約が必要。展示期間中の10月12日(日)までは、コンサートや一般参加型のワークショップを含むカルチャープログラムが開催され、会場内にはバースペース「Terraza Atlántica」も併設される。End