イギリスのベントレー、歴史のある本社建物に
新デザインスタジオを開設

イギリスのベントレーモーターズは、敷地内でもっとも歴史のある象徴的な建物「フロント・オブ・ハウス」を同社のデザインチームが再設計・改装し、新たなデザインスタジオとして公開した。

ベントレーは現在、製品やデザインの刷新を行うと同時に、「ドリームファクトリー」と呼ばれるクルー本社の大規模な再構築を推進。ラグジュアリーカーブランド業界で前例のない規模の投資を行っている。

今回の新スタジオの開設は、その一環となるもの。1939年に建てられた「フロント・オブ・ハウス」は、ベントレーがイギリス・クルーに拠点を構えた当初から存在する歴史的な施設であり、エリザベス女王をはじめとする数多くの賓客を迎えてきた。

今回の改装では、同社の理念である「新しくつくり直すのではなく、歴史的価値を守る修復」を体現する取り組みのひとつとして、既存構造を可能な限り活かしつつ、延べ床面積を約2倍に拡張し、3階部分も増設した。

新スタジオは、ベントレーの伝統が感じられる雰囲気を残しつつ、約50名のデザイナーが未来のエクステリアやインテリアを自由に創造できる空間として設計。カラー&トリム部門、ビスポーク部門「マリナー」、UXやUIなどの異なる領域のデザイナーがひとつ屋根の下に集い、部門を超えた緊密なコラボレーションを実現する。

また、今回の取り組みを象徴する要素として、1939年製の真鍮製階段が丁寧に修復され、元の場所に戻された。3階増設部分との境界には、「過去と未来の交差点」を表現した記念プレートが設置されている。End