電動バイクメーカーCAKEに
密猟監視員のためにデザインされた「Kalk AP」が登場

スウェーデンの電動バイクメーカー「CAKE」は、同社が手がけるシリーズ「Kalk」の限定モデルとなる「Kalk AP」を公開した。

同モデルは、南アフリカにあるサザン・アフリカン・ワイルドライフ大学および携帯用太陽光発電メーカーのGoal Zeroと共同で開発した、太陽電池式の電動バイク。「AP」とは「anti-poaching(密猟反対)」のことで、密猟監視グループが絶滅の危機に瀕したアフリカの野生生物を保護するのをサポートするためのバイクである。

これまで密猟監視員は、補給が難しいガソリンで走っており、また、バイクが走る音により、遠く離れた密猟者には監視員が接近していることがすぐにわかってしまうという欠点があった。一方、低騒音の「Kalk AP」では、密猟者にひそかに接近して、より効率的に捕まえることができるという。

バイクは80kgと軽量で、50A/2.6kWhのバッテリーにより、最高出力11kW・3時間以上の走行が可能。最高速度は90km/hを誇る。フロント・リアのサスペンションやフロントフェンダーにこだわり、過酷な環境にも耐えられるようにモーターは密閉、バッテリーは取り外して充電ができるそうだ。

そのほか、2021年4月リリース予定のアプリ「CAKE connect」を使えば、ナビゲーションや通信、位置情報が取得しやすく、フィールドでのチーム活動もサポートできるとしている。

なお、同モデルはCAKEが取り組むイニシアチブ「Electric Bush Bike Anti-Poaching Act」の一環として発売され、1台購入するごとにもう1台が密猟監視チームに寄贈される。2021年9月には納入を開始する予定で、価格は25,000ドル(約260万円)となっている。End