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5時間前

企画展「デザインの先生」ポスタービジュアル
東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTでは、企画展「デザインの先生」が2025年11月21日から2026年3月8日まで開催される。デザイン界を代表する名匠たちの活動を振り返り、その思想や系譜を現代に問い直す展覧会だ。ディレクターはデザインジャーナリストの川上典李子とキュレーター・ライターの田代かおるが務める。
本展で紹介されるのは、ブルーノ・ムナーリ(イタリア、1907–1998)、マックス・ビル(スイス、1908–1994)、アキッレ・カスティリオーニ(イタリア、1918–2002)、オトル・アイヒャー(ドイツ、1922–1991)、エンツォ・マーリ(イタリア、1932–2020)、ディーター・ラムス(ドイツ、1932–)の6名。さらに、ビルやアイヒャーに学び、日本のデザイン教育の礎を築いた向井周太郎(1932–2024)の視点にも光を当てる。

ブルーノ・ムナーリ「Falkland(フォークランド)」(1964年デザイン)

マックス・ビル「ひとつのテーマに対する15のヴァリエーション」 (1935–1938年制作)
川上と田代は、6人を「先生」と位置づけた理由について、「アプローチや生き方は異なりながらも、商業主義ではなく人間性を中心に据え、環境までを視野に入れて活動していた」という共通軸を挙げている。また、彼らがドイツ語でゲシュタルター(Gestalter)やエントヴェルファー(Entwerfer)、イタリア語でプロジェッティスタ(progettista)という言葉を使用していたことに注目。これらは「構想者、設計者、プロジェクトする者」を意味し、デザインをより統合的な営みとして捉えていたことを示している。

アキッレ&ピエル=ジャコモ・カスティリオーニ「Arco(アルコ)」(1962年デザイン)
会場では、代表作をはじめ、言葉や記録映像を通じて巨匠たちの思考に迫る。菱川勢一(DRAWING AND MANUAL)による映像インスタレーションでは、6名本人の語る映像や写真を展開。武蔵野美術大学の協力により、アイヒャーに関するこれまで一般公開されなかった映像も含まれる。また、ムナーリ、カスティリオーニ、マーリが関わったイタリア・モダンデザインを代表する「DANESE(ダネーゼ)」の創業哲学や、ビル、アイヒャーが創設したウルム造形大学についても紹介される。

エンツォ・マーリ「Timor(ティモール)」(1967年デザイン)

ディーター・ラムス「ET 66」 (ディートリッヒ・ルブスとの共同デザイン、1987年デザイン)
Andreas Kugel ©rams foundation
現代のデザイナーである深澤直人、金井政明、向井知子らによる撮り下ろしインタビュー映像も展示され、先人たちの教えが今とこれからにどう生きていくのかを探る。![]()
企画展「デザインの先生」
- 会期
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2025年11月21日(金)~2026年3月8日(日)10:00-19:00
※休館日:火曜、年末年始(2025年12月27日~2026年1月3日) - 会場
- 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2(東京都港区赤坂9-7-6)
- 詳細
- https://www.2121designsight.jp/program/design_maestros/












