テキスタイルが空間にたゆたう
氷室友里×吉添裕人「Soup bowl #01」展

テキスタイルデザイナーの氷室友里と空間デザイナーの吉添裕人による企画展「Soup bowl #01」が、2025年12月19日から28日まで神宮前のTIERS GALLERY開催される。本展は、TIERS GALLERYがキュレーションする初の展覧会であり、作家同士の出会いと空間との呼応を軸に構成された試みである。

氷室による「COLORWAVE」

氷室友里が発表するのは、見る角度によって色彩が変化するテキスタイル作品「COLORWAVE」シリーズ。コットンとウールの糸を用いて織り上げた後、お湯に通すことでウールのみが縮み、表面に凹凸が生まれる。この構造がレンチキュラーのような視覚効果を生み、光の捉え方によって異なる表情を立ち上がらせる。

氷室友里(テキスタイルデザイナー/アーティスト)

吉添裕人(空間デザイナー/アーティスト)

吉添裕人は、このテキスタイルが内包する時間性や移ろいに着目し、作品を大きなモビールとして空間に配置。TIERS GALLERYの階段吹き抜け上部に吊るされたテキスタイルは、空気の流れや人の気配に応じてゆっくりと揺れ動き、刻々と異なる表情を見せる。素材とプロダクトのあいだに位置する、完成とも未完成ともいえる存在としての布が、空間のなかで静かにたゆたう。

会期中は、会場内にYURI HIMUROのスペシャルショップも併設される。ギャラリー空間と響き合うテキスタイル・インスタレーションを通して、素材、光、時間が交差する感覚を体験できる展示となりそうだ。End

Soup bowl #01

会期
2025年12⽉19⽇(金)〜 12月28⽇(日)12:00-19:00
会期中無休
会場
TIERS GALLERY
(東京都渋谷区神宮前5-7-12 2F/3F)
詳細
https://www.arakawagrip.co.jp/tiersgallery/