報道と芸術の融合に触れる写真展 
「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」が東京都写真美術館で開催

W. ユージン・スミス 〈私の窓から時々見ると…〉より 1958年 東京都写真美術館蔵 ©1958, 2026 The Heirs of W. Eugene Smith

20世紀ドキュメンタリー写真を代表する写真家W. ユージン・スミスの個展「W.ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」が、恵比寿の東京都写真美術館で3月17日(火)から6月7日(日)まで開催される。

W. ユージン・スミス 〈私の窓から時々見ると…〉より 1958年 東京都写真美術館蔵 ©1958, 2026 The Heirs of W. Eugene Smith

スミスはアメリカ・カンザス州出身。第二次世界大戦中はグラフ雑誌『ライフ』の特派員として沖縄やサイパンなどを取材し、戦後も複数の写真と解説文を組み合わせて物語を紡ぐ「フォト・エッセイ」の第一人者として知られる。

W. ユージン・スミス 〈私の窓から時々見ると…〉より 1958年 東京都写真美術館蔵 ©1958, 2026 The Heirs of W. Eugene Smith

1954年に『ライフ』誌を離れた後、ニューヨーク・マンハッタンのアパート「ロフト」に移り住み、ジャズ・ミュージシャンや画家、写真家らが集う場で新たな視点を育んだ。この「ロフトの時代」では、窓から見下ろすマンハッタンの街並みや芸術家たちの交流など、日常の断片を観察し続けた経験が、報道的な出来事の「記録」から、時間を超えて本質を浮かび上がらせる芸術的な「表現」へとスミスの視点を押し広げた。

W. ユージン・スミス 〈屋根裏部屋から〉より 1957-58年頃 東京都写真美術館 ©2026 The Heirs of W. Eugene Smith

展示は「偉大な都市」「ロフトの時代」「Let Truth Be The Prejudice」「水俣─報道と芸術の融合」の4章で構成。「ロフトの時代」では、〈私の窓から時々見ると…〉や〈ジャズとフォークのミュージシャンたち〉など、ブレやボケ、強いコントラストといった実験的手法で音の躍動や緊張感を視覚化した作品を紹介する。また、センター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィー、アリゾナ大学のアーカイブ資料をもとに、スミスが書き残した言葉やスケッチ、新聞の切り抜きが貼られていたロフトの壁を音楽とともに再現し、その思考の軌跡をたどる。End

W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代

会期
2026年3月17日(火)– 6月7日(日)10:00 – 18:00(木・金は20:00まで)
休館日
毎週月曜日 ※ただし5月4日(月)は開館、5月7日(木)は休館
会場
東京都写真美術館 2階展示室
(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)