Jonas Trampedach
クラフトからインダストリアルを生み出す

HAYやフラマ、カラクターなどから作品を発表し、近年その活躍ぶりが目覚ましいヨナス・トランぺダック。素材の質感が引き立つ、ミニマルで彫刻的なデザインが生まれる背景について聞いた。

ヨナス・トランぺダックは、1974年生まれのデザイナー。デンマーク王立美術アカデミーでデザインを学んだ後、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートでプロダクトデザインの修士号を取得。2010年コペンハーゲンに戻り自身のスタジオを設立。

素材と向き合うことでアイデアが生まれる

コペンハーゲン中心部にあるトランぺダックのスタジオは、アーチ型のショーウィンドウが象徴的。かつてはここで母親が「アトリエ・セプテンバー」というアンティークショップを営んでいて、子どもの頃から家具の修復や買い付けを手伝っていたという。その後、デンマーク王立美術アカデミーでシノグラフィーやセットデザインを学んでいたが、偶然受けた家具の授業をきっかけに家具デザインに転向。さらにロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートへ。帰国後に自身のスタジオを設立した。

「私のデザインの多くは、素材へのアプローチから始まります。彫刻家やアーティストに近い感覚で素材と向き合い、可能性を探る。そこで生まれたアイデアから形が立ち上がります。素材の使い方や、必要となる技術、プロセスそのものに興味があるのです」。その手法は職人的で、5:1のスケールモデルや3Dモデルではなく工房で1:1の模型をつくる。自らの手で検証することが彼にとって重要なのだ。