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20分前

「AXIS」vol.169より。Photo by Yoshiaki Tsutsui
グラフィックデザイナーの永井一正氏が2月23日、急性呼吸不全のため96歳で逝去した。
永井氏は1929年大阪市に生まれ、東京藝術大学彫刻科を中退後、大和紡績でグラフィックデザインの実務を積んだ。彫刻で培った立体的な造形感覚は、後の抽象と具象を融合する独自の表現へとつながっている。1965年の第1回ワルシャワ国際ポスタービエンナーレでアサヒスタイニーのポスターが金賞を受賞し、日本人グラフィックデザイナーとして国際的な評価を確立した。

永井一正「JAPAN」1988
札幌冬季オリンピックの公式シンボルマーク、JA・東京電力・三菱UFJフィナンシャル・グループなど主要企業のCIデザイン、トヨタ自動車の広告表現など、商業と公共の両域にわたる幅広い仕事を手がけた。
晩年まで毎年制作を続けたポスターシリーズ「LIFE」は、「生きること・つくること」を主題に生命の根源的象徴を追求した連作として、多くのデザイナーに参照されてきた。

永井一正「LIFE」2002
1960年の日本デザインセンター創立への参画を皮切りに、同社代表取締役社長、JAGDA会長、日本デザインコミッティー理事長など要職を歴任し、日本デザイン界の制度的基盤整備にも尽力した。国内外の国際ポスター展で数多くの最高賞を受賞し、紫綬褒章、旭日小綬章を受章している。
AXISでは、169号(2014年6月号)に永井一史氏とともに親子でカバーとカバーインタビューにご登場いただいた。本記事のポートレートはその際に撮影させていただいたものだ。インタビューの一節を転載する。「デザインに関わって今年で64年になりますが、政府や役人のデザインに対する理解はまだまだ低いままだと感じます。誰もがデザインの重要性を理解し、それを社会でいかに活用していけるかが、これからの日本の鍵になると思います」。
後日、お別れの会が予定されている(詳細未定)。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。![]()












