マネキン誕生から100年
林 雅之による写真展が京都・大垣書店で開催

© masayuki hayashi

⼤垣書店が運営する京都市上京区のギャラリー「NEUTRAL」では、林 雅之による写真展「the secret life of mannequins 2025 kyoto edition masayuki hayashi photo exhibition」が2025年7⽉12⽇(⼟)から7⽉27⽇(⽇)まで開催される。

1925年に京都・島津製作所で誕生したマネキン。「島津マネキン」と呼ばれ、100年という長い歴史において、流⾏のメイクを施されて⼈間の様相に近づき、最新の服をまとって華やかな世界を演出することで、⼈々の意識を消費につなげるという服飾産業における重要な役割を担ってきた。

役目を終えるとマネキンはウィッグと両腕を外され、倉庫で保管される。華やかな表舞台とは異なる「影の時空」のなかで、何も語らずに静かに次の出番を待つことになるが、近年はVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の手法の変化により、マネキンがショップやウィンドウを彩る機会も減少している。

© masayuki hayashi

写真家 林 雅之は、マネキンを扱う現場の人たちに対して、こうしたマネキンを人型のプロダクトというモノではなく、⼈として意識し、行き交う人々の⼈格までも⾒つめる存在として扱っているように感じたという。今回の展覧会では、会場をマネキンが佇む倉庫に見立て、廃棄処分されるまでの姿を約10年にわたり撮影した⼤型カラープリント約90点を展示する。

林は、「マネキンの倉庫内で、カメラを覗きながら歩き回っていると、どこからともなく視線を強く感じるときがあります。いつしか、マネキンを観ている⾃分が、物⾔わぬマネキンたちにじっと観られている気配を感じ、⼈間としての所業を⾒透かされているような不思議な気がするのです」と語る。

© masayuki hayashi

同展では、静かに時の流れを⾒つめながら、加熱する消費社会に対して無⾔で何かを問いかけるような、そんなマネキンが放つ冷静な感情や空気感を体感できるだろう。End

the secret life of mannequins 2025 kyoto edition
masayuki hayashi photo exhibition

会期
2025年7⽉12⽇(⼟)〜7⽉27⽇(⽇)
10:00〜19:00 会期中無休
入場
無料
会場
NEUTRAL(京都府京都市上京区皀莢町(サイカチチョウ)287 堀川新⽂化ビルヂング2F)
詳細
https://www.instagram.com/p/DK3OfxHvgv-/?img_index=1

イベント

トークショー

日時
2025年7⽉12⽇(土) 16:00~17:30
※参加無料
登壇者
林 雅之(写真家)、⼤野⽊啓⼈(京都芸術⼤学常務理事 教授)、徳⼭弘基(AXIS編集⻑)

ギャラリーツアー

日時
2025年7⽉19⽇(土)
1回⽬ 16:00〜/2回⽬ 18:00〜
定員
各回15名(要予約)
参加方法
下記フォームから申し込みが必要。
詳細
https://forms.gle/ERJ2QedFfPMAjr9B8