博展の1年間のクリエイティブの集大成を公開する「Hakuten Open Studio 2025」が、同社の制作スタジオ「T-BASE」にて、12月10日（水）から12月13日（土）まで開催される。今年で4回目の開催となる同イベントだが、本年度はこれまで取引先のみを対象としていたイベントを初めて一般の人々にも解放する。

本年度のテーマは「よりあい -Shared Thought-」。村の寄り合いになぞらえ人々が語り合い、考えを持ち寄り、新しい発想や社会を豊かにする種が芽生える場にしたいという思いが込められている。村の寄り合いが時代に合わせてその役割を変えてきたように、このイベントもまた、多様な声が交差する“現代のよりあい”として立ち上がる。

Photo by Daisuke Murakami

会場では、博展の制作実績・取り組みを「問い×解い」「課題への挑戦」「思考の交差」「未来探求」の4つのカテゴリーに分けて紹介する。

なかでも、今回のイベントならではの内容となっていたのが「未来探求」だ。博展ではクライアントワークとは別に、クリエイターたちが自主的にプロトタイプの制作や地域や学生の人々との共創に取り組む「ラボ活動」が推奨されている。手を動かしながら、試行錯誤を重ねるそうした活動は、もちろん短期的な利益には直結しないものの、デザイナーのクリエイティブの引き出しを広げる”基礎体力づくり”として、長期的に大きな価値を生み出す。「体験のデザイン」に強みを持つ博展のクリエイティブがどのように培われているのか、その理由が垣間見える展示となっている。

こうした活動は普段表に出ることがないため、ぜひこの機会にチェックしてほしい。会期中にはトークイベントや新木場エリアでの新たなプロジェクト「SHINKIBA CREATIVE HUB」に関連するイベントも予定されている。

Photo by Daisuke Murakami