トム・ディクソンによるヴーヴ・クリコ
「Comet Lamp by Tom Dixon」

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本誌129号の表紙を飾ったトム・ディクソン。彼が「ヴーヴ・クリコ」の新しいギフトボックスから着想を得て製作したランプと、それを用いた巨大なシャンデリアの展示がスタートしました。

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新しくなった化粧箱は、「デザインボックス」という名称で、ヴーヴ・クリコの「イエローラベル」と「ローズラベル」に採用されます。

これからのシーズン、ギフトアイテムとして多いに活躍しそうなのがシャンパーニュ。ヴーヴ・クリコでは、10月13日より従来にないスライド開閉式を採用した新しいギフトボックスを投入します。ボックス左側面に設けられた星型の穴を押すと、箱が横に引き出され、ボトル が現れるという仕組みは、サプライズ感をいっそう高めてくれそうです。

この新しいパッケージを素材に、トム・ディクソンがデザインしたのが“惑星のランプ”です。トム・ディクソンは言います。「ヴーヴ・クリコのロゴの神秘的な星のマークは、1811年にフランス・シャンパーニュ地方に現われた惑星を表している。この年のブドウは極めて秀逸で、ヴーヴ・クリコがパイオニアとなった“モダン・シャンパーニュ”の幕開けの年となった」。こうした逸話と、極めてシンプルな外観を持つボックスの背後に隠された技術的複雑さからインスピレーションを得て、今回のランプは誕生しました。

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ランプおよびシャンデリアは、4月のミラノサローネにおいていち早く公開され、約180個のランプを用いた3×3メートルのインスタレーションが評判を呼びました。ボックスの紙片が幾何学的に連続して重なるランプの美しさ。加えて、紙片の隙間からこぼれ出る星形の光が、何とも魅惑的な雰囲気を醸し出し、見る人たちを大いに魅了したことでしょう。

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約80個のComet Lampを使ったシャンデリア。Tokyo Hipsters Club 3階吹き抜けの天井に設置されています。

東京でのお披露目は、トム・ディクソン自身が設計に携わった原宿のTokyo Hipsters Club を会場に、12月22日までの予定。また、「DESIGNTIDE TOKYO 2009」に合わせて、10月30日から11月3日までの間は、展示されているランプを持ち帰ることが可能になります(こちらは無くなり次第終了)。かつて1,000個の椅子をロンドンのトラファルガー広場で無料配布した試みが、アイテムと場所を変えて再現されることとなります。そんな心憎いギブアウェイの仕組みまでもが、トム・ディクソンにとってはデザインの対象なのでしょう。DESIGNTIDE期間中は2階ギャラリーで、“革新性”をアイデンティティとするヴーヴ・クリコが、“シャンパーニュを美味しく楽しむ自由”をテーマに、他のデザイナーと行ったコラボレーション作品も同時に公開されます。

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10月8日のプレスプレビューでいち早く披露されたコレクション展の様子。これまでデザイナーが手がけた作品が一同に並ぶこの展示は、10月30日から11月3日までの間、同店2階ギャラリーで見ることができる。

Veuve Clicquot Comet Lamp by Tom Dixon
展示会場:Tokyo Hipsters Club(12:00~20:00、東京都渋谷区神宮前6-16-23)
展示会期:2009年10月8日(木)~12月22日(火)