ミネルバ本社・工場に宮本茂紀さんを訪問
AXIS モバイル・トークセッション3

去る2月19日、AXIS モバイル・トークセッション3 「ミネルバ本社・工場に宮本茂紀氏を訪ねる」を開催しました。場所は東京・品川の戸越銀座近くにあるミネルバ本社・工場。暗闇迫る18時過ぎ、AXISスタッフ含む総勢15名で宮本さんを訪ねましたが、ちょうど納品準備中の職人の皆さんが大忙し。本当に申し訳ございませんでした!

▲ちょっとわかりにくいですが、屋根の上にはミネルバの象徴でもあるフクロウが小首をかしげています。

宮本さんの案内で、まずは1階工場から見学。ここでは紹介できませんが、修復中の驚くようなものが鎮座ましましていました。先進的なものからクラシックなものまで、あらゆる素材と技術に取り組むミネルバの真骨頂がそこに。

穏やかに淡々と話される宮本さんですが、その言葉の端々には衰え知らぬ向上心と反骨心が感じられました。「近ごろは色気がなくなった。デザインも“豆腐”のようなものが多くてつまんない」という言葉が突き刺さる。


かんなをはじめ多様な道具が並びます。

試作室を経て、ミネルバが日本総代理店をつとめる「メリタリア」の家具が並ぶ部屋などを案内していただきましたが、著名デザイナーの方々がデザインした各部屋のドアや取っ手など、建物のあらゆるところに遊び心が溢れています。それらは「デザインについて制約を設けず、デザイナーの方々に好き勝手にデザインしてもらったもの」(宮本さん)とのことで、まだまだ作品は増えていくそうです。


上の写真左はさまざまな皮の見本、右は喜多俊之さんデザインによる打ち合わせ室の扉。

さて、一通り見学が終了後、打ち合わせ室へ。着席して質問タイムと思いきや、宮本さんがワイン片手にいらっしゃり……、恐縮です!!!(笑)

ワインを飲みながらいろいろなお話をお伺いしましたが、宮本さんが漁師の息子とは知りませんでした。

和やかな雰囲気の中、しっかり魂を注入していいただきましたが、そんな宮本さんの言葉をいくつか紹介すると、「冒険しなきゃ」「自分をさらけ出して、第三者からの評価を受けないと」「素通りするのがいちばん怖い。?や!がなければつまらない」「今の社会に対応できますというだけのスタンスでは困る」「売れれば最高としたら、俺は寂しくてしょうがない」「もっと官能的にとらえたい」「皆さんには物語をつくってほしいなあ」「抵抗しながら生きてください。率直に抵抗すること」……。

「本当は焼き鳥屋でやればよかったな」と宮本さん。お忙しいなかありがとうございました。次回は戸越銀座でお願い致します!