富山の金属加工メーカー「ナガエ」が
『金属のライフリゾート展 』を開催

▲写真提供/株式会社ナガエ アート事業部

4月22日〜24日まで、新宿パークタワー 1階ギャラリーで開催されていた富山の金属加工メーカー、ナガエの「金属のライフリゾート展」に行ってきました。同社アート事業部が主体となった、さまざまな金属を使ったプロダクトブランドの展示です。

今回はナガエが展開する3つのプロダクトブランドの新作発表ですが、まず、会場に入った瞬間、光りと影のコントラストの美しさに驚きました。「LOTUSLOTUS」はその名の通り、蓮の花をモチーフにしたプロダクト。見せ方がとても美しく、内照(内側に照明が仕込まれた)された透明のブロックの上に漆の台があり、さらにその上に置かれたキャンドルホルダーはまるで池に浮かぶ蓮の花のようなイメージ。

「銀雅堂」はコンパクトな水盤など、箱庭感覚のプロダクトが並びます。ナガエでは仏像・仏具もつくっていて、手のひらサイズの銀製仏像などもあり、とても興味深いものでした。

「naft」は、プロダクトデザイナー、倉本 仁さんが参加したブランド。鍛金で丁寧に手打ちされたフルーツボールや、デミタスカップの形をしたアルミ鋳物のキャンドルなど、金属の特性が活かされ、ふつうに生活に溶け込んでいくようなものばかり。

金属はもちろん照明との相性がよく、照明器具のフレームやカバー、内部構造にも多く使われる素材で、今回のように金属製品で構成されたインスタレーションは、表面の凹凸や、表面がマット処理されたものに光りがあたったときの影の様子など、見ていてとても心地いいもの。倉本さんのプロトタイプを見ていて、思わず影の輪郭を目でなぞっていました。

▲倉本さんのデザインしたコート(多目的)フック。

今回は特に“きれいに光りが作用する展示会”を見たような気がしました。ナガエは6月6日からのインテリアライフスタイル展にも出展予定だそうです。(文/マックスレイ 谷田宏江)

この連載コラム「tomosu」では、照明メーカー、マックスレイのデザイン・企画部門の皆さんに、光や灯りを通して、さまざまな話題を提供いただきます。