「2010年度アジアデザイン賞」/2009年度受賞者
株式会社color. 株式会社WASARAに聞く
「アジアデザイン賞の価値」

▲2009年度大賞「Conof.シュレッダー」

現在作品募集中の「アジアデザイン賞(DFAA: Design for Asia Award)」についてのレポートの3回目。今回は昨年度の大賞を受賞した株式会社color.と株式会社WASARAのご担当に、同賞参加の経緯や感想を聞きました。

「日本以外のアジアデザインの流れを感じることができる場」
「Conof.シュレッダー」で大賞を受賞した株式会社color./カラーのアートディレクター・プロダクトデザイナー、シラスノリユキ氏

——アジアデザイン賞に応募したきっかけは何でしょうか。

欧州には、プロダクトデザインのコンペがいくつもあるのに、アジアでは、(日本のGマーク以外に)なかなか機能している国際的なプロダクトデザインデザインコンペがありませんでした。そんななかで、アジアデザイン賞の存在を知り、応募しました。

今回、出品した「Conof.シュレッダー」は、欧州のデザインコンペで、すでに高い評価を得ていました。しかし、今、世界のマーケットにおいて、アジアの影響力が確実に高まってきており、われわれのプロダクトデザインに対するアジアでの評価はとても気になるところでした。と言うのも、欧州のデザインマーケットの情報を得る手段は多々あり、感覚としても認識しやすいのに対し、日本以外のアジア各国のデザイン感覚は、同じアジアにもかかわらず、なぜかすごく認識し辛いのです。そんななかで、アジアデザイン賞の存在はとても重要な存在で、現在の、そして今後のアジアデザインの流れを感じることのできる貴重な場だと思います。

▲従来のシュレッダーのようなオフィス機器としてのアプローチではなくファニチャーのような存在感をシンプルな造形の中に表現した。

——ビジネス・オブ・デザイン・ウィーク(BODW)期間中の授賞式にも出席されましたが、どのような印象だったのでしょうか。

実際に授賞式で現地に行ってみると、日本以外の“アジアの勢い”というものを強烈に感じることができます。想像以上でした。まだ発展途上の部分もあるとは思いますが、あの勢いを持ってすれば、ここ数年で確実に世界のデザインマーケットに大きな影響力を持つ存在になることは容易に想像できます。

そんななかで、日本のデザインが今後どうあるべきか。それを考えるうえでも、アジアのデザインを肌で感じることのできるアジアデザイン賞はひじょうに意義のあるデザインコンペであると強く感じています。

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▲2009年度大賞の紙の器「WASARA」

「審査過程の信頼性と質の高さを実感」
「WASARA」で大賞を受賞した株式会社WASARAのブランドマネージャー、島 梓無子さん

——アジアデザイン賞に応募したきっかけは何でしょうか。

アジアデザイン賞の過去の受賞作品を見て、その質の高さと集まったプロダクトのバラエティの豊かさに大変驚き、

応募を検討したのがきっかけです。世界中にデザインアワードは多数ありますが、偏りが限りなく小さい審査過程であることが、賞の価値を高めていると思います。
審査委員の方々の多様なバックグラウンドと人数の多さ、審査基準や提出書類の種類などから、信頼性や質の高さを実感しました。このような過程を経て受賞できるのであれば、ブランドの経歴として価値あるもの
であると思いました。

▲発想の原点にあるのは古来日本で受け継がれてきた美意識や価値観。資源の有効利用と環境への配慮に基づき、葦と竹、バガス(さとうきびの搾りかす)のパルプを素材としている。

——アジアデザイン賞受賞後にアジア市場からどのような反応がありましたか?

特に香港、シンガポール、台湾のメディアから数多くのお問い合わせをいただきました。
また、欧州で開かれたいくつかの「世界のデザインアワード受賞作品展」などへの出展など、
思わぬかたちでグローバルな広がりを見せています。
「WASARA」は商品目的・商品特性上、やはりホームエンターテインメントの文化が豊かな欧米市場が主な引き合い先ですが、欧米企業がこぞって参入している現在のアジ
ア市場において、
WASARAのニーズはアジアに駐在する欧米人を中心に高まるかと思います。

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アジアデザイン賞(DFAA: Design for Asia Award)募集概要

主催:香港デザインセンター

応募対象分野:下記18カテゴリーのデザイン。
●アパレル及びアクセサリー・デザイン
・日常ファッション:メンズウェア、レディスウェア、子供服
・機能性ファッション:スポーツウェア、防護服
・ファッション雑貨:フットウェア、宝飾品、めがね、バッグ
●コミュニケーション・デザイン
・アイデンティティ&ブランディング:ビジュアル・アイデンティティ、ブランディング計画、環境グラフィック、標識
・インタラクティブ・メディア:デジタル装置、ウェブサイト、CD/DVD ROM、携帯アプリケーション
・パッケージ
・出版:書籍デザイン、雑誌デザイン、年次報告書
・ポスター/販促素材:ダイレクトメール、カード、ポスター
・タイポグラフィ
●プロダクト/工業デザイン
・家庭用品:家庭機器、キッチン機器、照明
・ホームウェア:ホームウェア、ホーム雑貨、キッチンウェア、家具
・ワーク/商業機器:オフィス/ビジネス機器、家具、照明、商業/工業機器
・コンピュータ/通信:コンピュータ機器、周辺機器、PDA、電話
・レジャー/エンタテインメント:スポーツ器具、オーディオ/ビデオ機器、玩具、ゲーム
●環境デザイン
・ホーム:住宅スペース
・商業:作業スペース、小売スペース
・ホスピタリティ/レジャー:ホテル、レストラン、バー、スパ
・文化、公共、展示:公共施設、展示デザイン

応募基準:2008年1月1日から2010年7月31日までの期間中に1カ国以上のアジア市場に商業製品として投入されたデザインが対象。

スケジュール:
●応募締切:2010年7月31日
●第一次審査:2010年8月
●大賞審査:2010年9月
●受賞式典:2010年12月

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英語 enquiry@dfaaward.com
日本語 info@mypressroom.net

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