「WHITEOUT デンマーク木製家具職人展」が4月2日(土)から開催

国民の大半がその存在を知るといわれるデンマークの木製家具職人協会(SE)1981年の活動開始以降、毎年行われてきたプロトタイプ家具の展示には、伝統と進化が交錯する実験的な試みを一目見ようと多くの人が会場に押し寄せます。

これまで海外で紹介されることのなかったこの試みが、今回初めてデンマークを飛び出し、4月2日(土)から8日(金)までの7日間、日本で公開されることになりました。

▲「EDDY」 Design by Åsa Alm

五反田の東京デザインセンターを会場に紹介されるのは、同国を代表する72の家具メーカーとデザイナーたちが取り組んだ38脚におよぶ椅子。いずれも、昨年コペンハーゲンのオードロップゴー美術館で披露されたものです。

▲「WOOLLY」 Design by Dogg Gudmundsdottir & Rikke Rützou Arnved

「WHITEOUT(ホワイトアウト」)というテーマのごとく、“白”一色で統一された椅子は、同じく同色でコーディネイトされた展示空間に並べられます。統一されて色面構成が醸す幻想的な雰囲気のなかで、展示作品は素材や造形の違いを際立たせ、驚くほど多様な表情を浮かび上がらせます。

また、工法などにおける実験の場に相応しいラジカルな姿勢が強く打ち出された椅子は、ゆるやかな曲線や優雅で柔らかな佇まいといった従来のデンマーク家具の印象をさらに進化させてくれるはずです。38脚の椅子はまさに、デンマークデザインの“今と未来”を伝える写し鏡なのかもしれません。

▲「HOLY HUG」 Design by Poul Christiansen

「人々が寄り集い、前に向かおうとする意志について語り合うことで、今回の地震や津波などの被害にあった地域の復旧支援に対する熱いエールになればと考えています」という主催者の言葉にあるように、本展が家具のクリエイションにおける刺激的な場になることは間違いないでしょう。

▲昨年コペンハーゲンで行われた展示の様子から。

「WHITEOUT デンマーク木製家具職人展」
会期:2011年4月2日~8日(金)
開館時間:11時~19時
場所東京デザインセンター(五反田)
入場料:無料