NEWS | グラフィック
2012.03.08 11:13
『色のユニバーサルデザイン』
日本色彩研究所 著/全国服飾教育者連合会 監修(グラフィック社 2,415円)
「誰もが見分けやすく美しい色の選び方」という副題が付く本書は、印刷物やウェブはもちろんのこと、商品パッケージやプロダクト、公共のピクトグラムやサインに携わる人にも必見の実用書だ。
85年の歴史を持つ日本色彩研究所が執筆し、色彩検定を主催する全国服飾教育者連合会(A・T・F)が監修する。
驚くのは、「男性20人にひとりの割合で、全国に350万人いると言われる色弱者、3,000万人の高齢者」が実際にはどのように見えているか、というシミュレーションの数々だ。スミベタに金赤の文字が、赤っぽいグレーの抜き文字に見えたり、黄色地に白い矢印のサインが判別しにくかったり……。色弱者をT型、P型、D型と分類し、その見え方の特徴を記すなど、一般色覚者では想像しにくい色の見え方が解説されている。
誰でも歳を取れば見えにくくなるもの。伝えたい情報を確実に知ってもらうためには、色の選択に考慮するとともに、明度や形などを駆使することを提案する。B5判、112ページ。
以下、目次より。
<序>
1章 カラーユニバーサルデザインの考え方
<色の基礎>
2章 色が見えるしくみ
3章 色の基礎知識
<色のユニバーサルデザイン>
4章 色弱者の見え方
5章 高齢者の見え方
6章 ユニバーサルデザイン
<実践>
7章 色弱者が見づらい例と改善例
8章 カラーユニバーサルデザインのチェック方法