FabLab Shibuyaのつかいかた
デジタルファブリケーションが手軽になる未来

みなさんこんばんは。FabLabJapan/FabLab Shibuyaの梅澤陽明です。え?渋谷にFabLabが!?と思われる方も多いはず。 国内3番目のの拠点として、FabLabJapanのメンバーが集い、これまで一般公開に向けて準備を進めてきました。 そしていよいよ、一般公開をスタートする運びとなりましたので、今回の記事ではShibuyaについて紹介します。

1. プラグイン型FabLabとして

FabLab Shibuyaの位置する場所は、東急ハンズ渋谷店から徒歩1分(!)。 co-lab渋谷アトリエという建物の一室です。 co-labはデザイナーや建築家、アーティストなど異業種のクリエイターのためのシェアード・コラボレーション・スタジオ。 2012年2月より渋谷アトリエの運用が開始されました。都内に数カ所あるco-labですが、入居者向けの工房スペースを持つ唯一のスタジオです。工房には、レーザーカッターやミリングマシン、各種ハンドツールなどが備えられています。

入居者向けのサービスとしてつくられたこの工房を、より効果的に運営することを目的として、私たちFabLabに声を掛けていただき、メンバー数名と入居をすることになりました。 FabLab Shibuyaに求められている役割には、次のような項目が挙げられます。
1)入居するクリエイターの方々へ、デジタル/アナログファブリケーションの可能性を提案
2)工房を一般にも開放し、クリエイター、ユーザー、ファブリケータが対等に対話をする環境づくりをサポート
3)さまざまな素材や工法の探求などを例とする実験工房としての運用

従来の工房に対して、FabLabの活動や「Learn、Make、Share」の理念を加える、まさにプラグインすることにより、新しい価値や意味を持った工房へとアップデートできるのではと思っています。 プラグインすること自体が実験ですが、メンバーとともに汗をかきながら、FabLab創りを楽しみたいと思います。 当面は、一般利用の際には事前予約制の運営形態を取らせていただきます。詳細はウェブでお知らせしていきますので、ぜひチェックをしてみてください。

2. 未来を描く

そのようにスタートしたFabLab Shibuyaですが、さっそく外部のイベントに参加しています。 11月5日まで開催中のTOKYO DESIGNERS WEEK 2012への出展です。 20ftコンテナを利用した「アーティストコンテナ展」に、今年のテーマである「2025年の東京」をFabLabらしく展示しています。 必要なモノ、欲しいモノは自分でつくる。または「つくりかた」をダウンロードして、自分でつくる。そんな未来の東京を描いています。 ぜひお誘い合わせのうえ、会場にお越しください。

このコンテナにある(ほぼ)全てのモノは、ファブラボを活用して創られています。一家に1台の3Dプリンターがあるような、未来の日常をここに表現しました。1つ1つのプロダクトに注目して下さい。また、今回の出展において、デザインコンサルティング会社 シィクリエイティブと、オンライン3D プリントサービスのINTER-CULTUREともコラボレーションしています。第一線で活躍している各企業との未来の共創もお楽しみに。(文/梅澤陽明, FabLab Shibuya, FabLab Japan)

この連載はFabLab Japanのメンバーの皆さんに、リレー方式で、FabLabとその周辺の話題についてレポートしていただきます。