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ヴァルター・グロピウス 著
『建築はどうあるべきか デモクラシーのアポロン』

『建築はどうあるべきか  デモクラシーのアポロン』
ヴァルター・グロピウス 著/桐敷真次郎 訳(ちくま学芸文庫 1,470円)

モダンデザインを語る上で欠かすことのできないバウハウス運動。その先頭に立ったのが建築家ヴァルター・グロピウスである。空間の使いやすさ、心地よさ、そして美しさを同時に実現させるにはどうしたらよいのか? 街にはどぎついネオンや標識が溢れ、新旧の建築物が無秩序に並ぶ。一歩建物に入れば使い勝手を無視したデザインの数々が……。1954年に世界一周のフィールドワークを行ったグロピウスは、自分たちの伝統的な美意識を共有することの重要性を説き、近代的な工法によっても意識しだいで調和のとれた美しい建築・街づくりが可能であると訴える。20世紀デザイン論の名著。巻末に、深澤直人氏による解説「つり合う美、関係の美」を収録。

以下、目次より;

デモクラシーのアポロン
内奥の羅針盤
多様のなかの統一
生命の樹とセールスの悪循環
近代社会における建築家の役割
生活との新しい協定
建築における伝統と連続性
日本の建築
美術館の設計
劇場のデザイン
回想の人々 フランク・ロイド・ライトについて/ル・コルビュジエの思い出
解説「つり合う美、関係の美」 深澤直人 ほか