AXIS 173号より
「特集 次世代デザイナー 2015」

新年明けましておめでとうございます。

本年も、創造的な活動や従来にないコンセプトへのヒントとなる国内外の多様な情報を発信していきますので、宜しくお願い申し上げます。

現在発売中のAXIS173号の特集は「次世代デザイナー 2015」。次の時代を牽引していくであろう、個性溢れる8組のデザイナーを紹介しています。

403architecture[dajiba]
地域資源を糧に建築家という枠組みの拡張に挑む

横浜国立大学建築学コースの同窓生である彌田 徹、辻 琢磨、橋本健史の3人が共同主宰するグループ。変わった名称の403とは大学の製図室の番号、dajibaとは3人の姓またはニックネームの一文字をつなげたものだ……。

カルロ・クロパス
繊細な感受性と新たな美意識が交錯するスイスの新星

カルロ・クロパスは、2014年度のスイス・デザインアワードを受賞したことで、広く名前を知られるようになったスイス人デザイナーである。受賞作となったテーブルウェアのコレクション「Palutta」は、14年の秋に東京で行われたデザインエキシビション「ショーケース」でも展示された。ミニマリスティックで高い精度を備えた姿は、一般的なスイスデザインのイメージと容易に結びつく……。

菅 俊一
人間の認知と思考を、独自視点から探求

“人間が事象を知覚する仕組みと、その認知に基づく新しい表現を追求し、映像や展示、文章を通して新たな気づきを誘発する”。菅 俊一の活動内容を、これ以上簡潔に表すのは難しい……。

ネリー・ベン・ヘイオン
「トライ&エラー」を掲げるデザイナー・オブ・エクスペリエンス

自宅リビングで火山の噴火を再現させたかと思うと、NASAでオーケストラの結成に奔走する。ネリー・ベン・ヘイオンを一言で形容するのは難しいが、2009年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)を卒業して以来、自ら考えた「デザイナー・オブ・エクスペリエンス」として、ぶれることなく活動する……。

ダン・トッチー二
コアの上にある、もっと高度なコンセプトを考える

ダン・トッチーニが開発したのは、人工知能(AI)がウェブサイトをデザインするサービス「ザ・グリッド」である。デザインという繊細で感覚的な人間の作業をマシーンがとって代わることができるのか。まずは、仕組みを説明しよう……。

光嶋裕介
創造的な連鎖を育む、生き生きとした建築知性

建築を設計する。施工を監理する。雑誌、新聞に執筆する。著書を出す。ドローイングを描く。展覧会を開く。海外テレビ番組でMCを務める。井上雄彦の展覧会の「公式ナビゲーター」となる。大学で設計演習の指導をする。公開の講演、対談、座談を行う。合気道に打ち込む……。

ミッシャー’トラクスラー
ハプティックな3次元でのコミュニケーションデザイン

まざまなマシンやプロダクトを開発しているものの、ミッシャー’トラクスラーはインダストリアルデザイナーやプロダクトデザイナーという枠組みからははみ出てしまう。従来のコミュニケーションデザインという枠にも収まりきらないけれど、コミュニケーションが人間とモノ、人間と自然のインタラクションを意味するのなら「ハプティックな3次元でのコミュニケーションデザインをしている」と言えるかもしれない……。

SPREAD
「公園」をつくるような精神的問題解決の力

デザイナーの本分は「問題解決力」にある。クリエイティブユニットのSPREAD(小林弘和・山田春奈)はそのなかでも特に「精神的な問題解決」の分野で力を発揮してきた。それはモノやコトをデザインするよりもはるかに面倒くさい、人間のデリケートで柔らかいところにコミットしていく仕事だ。そして何よりも意識を常に高く保たなければ続けられない……。

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