さらなる進化を遂げるAXISフォントーーファミリー初の“角丸”
「AXIS ラウンド 50」

2001年に登場したAXISフォントは、当初、デザイン誌「AXIS」の専用書体として開発されました。その後、一般販売を開始し、現在では、グラフィックやパッケージ、プロダクト、サインデザインに至るまで、多彩な場面で活用いただくようになりました。発表からおよそ15年目を迎えたAXISフォントは、今新たなステージを目指すべく、ファミリー初の“角丸”、「AXIS ラウンド 50」が発売となりました。

現在発売中のAXIS185号では開発者のタイププロジェクト 鈴木 功さんに開発経緯についてお話しをうかがっています。ここではその記事より一部を抜粋してお届けします。

AXIS ラウンド 50 B

「文字を使う局面は多種多様です。例えば、食品関連のパッケージでAXISフォントをそのまま使うと、シャープすぎてシズル感の妨げになるという判断も当然あるでしょう。それなら、AXISフォントファミリーの世界観を壊すことなく、印象を“和らげる”ことはできないだろうか……。AXISラウンド50の開発は、そのような発想からスタートしたのです」。

AXIS ラウンド 50 B

AXISフォントファミリーの世界観とは何か。それは「Simple but Human(シンプルだけれども、人間味がある)」である。AXISラウンド50は、ストロークの角を丸くすることで、AXISフォントの中に潜んでいた、別の人間味を引き出すことに成功した。丸みの部分は「ストロークの先端の幅を100とし、その半分である50を直径とする正円の円弧」に基づいている。ここには人間味や和らぎといった感覚的な属性を、幾何学的な操作によって整理する面白さがある。

記号類も1つ1つ丁寧に丸くデザインしました。

「とはいえ、これはあくまでも基本的な考え方。書体設計においては“実際に目視したときの印象”のほうが重要ですから、ウエイトによっては、55%や60%の値で処理したものもあります」。実際、ヘビー(H)とボールド(B)は50%だが、ミディアム(M)とレギュラー(R)は55%、ライト(L)、エクストラライト(EL)、ウルトラライト(UL)は60%の比率で調整されている。AXISラウンド50における「50」という数字は、書体のコンセプトをシンボリックに表現したものなのだ。(AXIS 185号より抜粋)

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