21_21 DESIGN SIGHTにてインドのテキスタイルに焦点を当てた
「Khadi インドの明日をつむぐ -Homage to Martand Singh-」展が開催

▲Gujarat Vidyapithの学生による瞑想とカディの糸を紡ぐ時間(撮影:岡本憲昭)

21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3で、2018年4月18日(水)より「Khadi インドの明日をつむぐ -Homage to Martand Singh-」展が開催される。

簡素で美しい生活様式やテキスタイルをはじめ、今日でも手仕事による技法や歴史、文化が色濃く継承されているインド。なかでも「カディ(Khadi)」と呼ばれる綿布は、ものづくりのオートメーション化が著しい近年も、手紡ぎ、手織りによってインド各地でつくられている。

そのようなインドのテキスタイルシーンにおいて、マルタン・シン(Martand Singh、1947-2017)の功績は大きい。彼はインドの文化を先導し、50年の長きにわたりテキスタイルの開拓、展示、遺産保全に取り組んだ人物。

▲マルタン・シン インタビュー映像「In Conversation with Martand Singh:
Handmade in Rajasthan project for Rajasthan with Prasad Bidapa」より

インドの独立、雇用、死生、創造という観点からカディを「自由の布」と呼び、この綿布で仕立てられる衣服、カディ・クルタ(Kurta)を日常着として纏っていた。そして、クルタは今日でも、セレモニーの正装として、ある時は寝間着として、多岐にわたる場面で着られている。

▲カディ、Rta Kapur Chishti のスタジオにて(撮影:岡本憲昭)

シンの活動を通じて、インド・テキスタイルは世界に伝播。イッセイミヤケでは、1980年代から彼とのコラボレーションを通じて、インド文化との対話ともいえる衣服づくりを行ってきた。現在は、テキスタイルから発想するブランドHaaTの中で、今日も継続している。

▲HaaT「BLOCK PRINT SHEETING BAG」©️ISSEY MIYAKE INC.(Photo by Shin Inaba)
*本展会期中21_21 DESIGN SIGHT SHOPにて販売

本展は、つくり手そのままの表情を見せるカディとその思想を、マルタン・シンの活動の根幹を担ってきた人々を現地で取材した映像とともに紹介する内容となっているようだ。

ファッション好きからテキスタイル好きの方まで、インドのものづくりに宿る精神と息吹を体感できる機会となるはずだ。なお、空間構成は建築家の工藤桃子さん、テキストは森岡書店の森岡督行さんが担当。こちらにも注目しよう。

「Khadi インドの明日をつむぐ – Homage to Martand Singh –」展

会期
2018年4月18日(水)〜5月13日(日)
入館料
無料
会場
21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
Googleマップでみる>
詳細
http://www.2121designsight.jp/gallery3/khadi/