乾燥したスパゲッティを1本取り出し、両端を持ってみよう。次にそれを折れるまで曲げてみよう。さて、折れたスパゲッティはいくつの断片になっただろうか？ 破片が3つかそれ以上の場合はもう一度トライ。麺をきれいに2つに折ることはできるだろうか？

乾燥したスパゲッティを真っ二つに折ることは実は難しく、フランスの物理学者たちが2005年にスパゲッティや細長い棒を曲げたときにかかる力を説明するまで、未解決の問題だった。

彼らは、棒が両端から均等に曲がっているとき、最も湾曲している中心付近で折れ、そのたわみによって生じた屈曲波により棒がさらに折れることを発見し、2006年にイグノーベル賞物理学賞を受賞。しかし、彼らは真っ二つに折る方法までは発見できなかった。

先ごろ、MITの数学者たちは、麺を曲げるときに、「ひねり」を加えるときれいに2つに折れることが分かったと発表。この実験の詳細は公式サイトから見ることができる。

この実験結果が料理以外の何の役に立つのか？と感じる方も多いことだろう。しかし、これをもとに、亀裂生成を研究したり、多芯構造、人工ナノチューブ、あるいは細胞内の微小管などの棒状の材料が折れてしまうのをコントロールしたり、とさまざまな応用の可能性があるそうだ。