デザインファーム・Sasakiが中国の成都パンダ保護区のマスタープランを担当
都市の急成長と種の保存を両立させるプロジェクト

中国文化の人気者であり、世界中の野生動物保護活動のシンボルでもあるジャイアントパンダ。野生では約1,800頭しかおらず、地球上で最も危機に瀕した種のひとつで、世界の動物園でも貴重な存在だが、中国西部・成都近郊のある地域にしか生息していないそうだ。

成都は世界中でも最も急成長を遂げている都市のひとつ。都市化と種の保存はしばしば矛盾するが、世界的なデザインファーム・Sasakiが手がける69平方kmの成都パンダ保護区のマスタープランは、中国における先進的な保護戦略を示している。

「アンブレラ種」であるパンダには、保護することでその生息域全体が守られ、他の野生生物も間接的に恩恵を受けるという利点があるという。Sasakiによる保全計画では、保護、教育、研究を重視した骨太の拡大計画を通じて種の保護の枠組みを提供し、さらには野生での繁栄を促す究極目的を掲げている。

成都パンダ保護区では、年間2000万人以上の来場者を想定。これはディズニーランドの年間来場者数を上回るそうだ。そこで、人間との関わりや騒音などに配慮して、3つのサイトに区分。

「Beihu Panda Park」では、既存の「Panda Base」を基盤にして、来場者はより没入感のある体験ができ、パンダの生息域や生活、進行中の研究などが紹介される。

チベット高原のふもとに位置する「Dujiangyan Panda Wilderness」は隔離された保護地域で、主に繁殖技術や野生への同化といった研究に焦点を当てている。

「Longquanshan Panda Village」は、成都の新しい空港の近くにあり、保護の取り組みを簡潔に示しながら、成都独特の文化を紹介するもの。成都への玄関口として、地域の歴史や食べ物、貴重な野生のパンダをはじめ、野生動物について広く教えてくれる。End