新しいパリのApple Storeが2018年11月18日（日）、シャンゼリゼ通りとワシントン通りの角にオープンした。店舗デザインは、ロンドンの建築設計事務所 Foster + Partnersが手がけた。

同店では、歴史ある建物に現存するディテールを丁寧に復元。これとダイナミックな現代風の店内空間をシームレスに組み合わせるデザインになっている。エントランスは美しい19世紀のパッサージュを通り、両側にはディスプレイスペースを設置。

大きな樹木を植えた中庭を新たに復活させ、万華鏡のようなユニークな屋根から太陽光が入るので、ほとんど屋外かのような自然な環境を演出。店内のファサードと床には、鏡状のピラミッドのようなこの天井からまだら模様の日光が降り注ぐ。

内部は、美しく修復されたオリジナルの木材と大理石の中央階段で上階につながる。当初はブルジョワのアパルトマンとして設計されたもので、建物はこれまでさまざまな変化を経てきた。今回のデザインでは、19世紀パリのアパルトマンのディテールと接続スペースを復元し、オリジナルの精神の復活を目指したという。

のちに建物に付け加えたものはすっかり見直し、新旧のダイナミックな並置を生み出している。さまざまな部屋の展示エリアを通り抜けることで、現代風の空間から歴史ある外壁が見えたり、また逆に歴史ある外壁から現代風の空間が見えたりと、来場者はこの場所の歴史を感じられる設計。各部屋にはシャンゼリゼ通りに面したバルコニーがあり、パリとエッフェル塔の景色を眺めることもできるそうだ。