PETとCTを組み合わせた医療用画像スキャナーを開発
全身3D画像のキャプチャーが一度で可能

▲Simon Cherry氏(左)とRamsey Badawi氏

カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)は、人間の全身を一度で3D画像としてキャプチャーできる、世界で初めての医療用画像スキャナー「EXPLORER」を開発したと発表した。

同装置は、同大学のSimon Cherry氏とRamsey Badawi氏が共同開発した。PET(ポジトロン断層法)とCT(コンピュータ断層撮影)を組み合わせたもので、スキャナーで全身を一挙に撮影できる。同装置では、他のスキャナーよりもはるかに効率よく放射線をキャプチャーするので、1秒以内で画像を生成可能という。

同大学には2019年春には導入予定で、診断の向上から疾病進行の追跡、新薬による治療法の研究に至るまで、数多くの分野での応用が期待されている。

また、現在のPETスキャンの放射線量の最大40分の1に減らすことができるので、個体内での反復研究を数多く実施可能になったり、小児研究の分野ではとくに重要な累積放射線量のコントロールなどが可能で、研究の新たな道を開くことにもなるそうだ。

同装置による人体スキャンの動画も公開。今後は最新のテクノロジー・プラットフォームにもとづくシステムを構築し、最終的にはより広範なヘルスケア市場向けの装置を製造する予定だ。End