建築事務所 MVRDVが設計した
中国・深圳の高層建築「Vanke 3D City」

▲Images: © ATCHAIN

建築設計事務所 MVRDVは、中国の不動産開発会社Vanke(万科企業)が深圳(深セン)で建設予定の新本社ビルの設計コンペに勝利した。

Vanke 3D City」とも呼ばれる2019年半ばに建設開始予定の同ビルは、高さ250メートルで、低層階には4棟が建ち、上層階は1本のタワーになった構造。また、ビル全体はオフィス、住宅、カルチャーなど8つのブロックに分かれ、互いに連結しあっている。

同建築のねらいは、不動産会社のオフィススペースだけでなく、賃貸オフィス、店舗スペース、レストラン、ホテル、豊かな屋外空間を含む、活気あふれる複合都市ブロックを形成することだ。

計画では道路をはさんだ2区画を使用しなければならず、MVRDVは8つのブロックを積み重ねることで両方を結びつけるデザインを提案。地元政府の支援を受けたユニークで先の時代を考えた特徴的な設計で、250メートルの高さに対して総床面積は16.7万平米になる。

この8ブロックは、建築の多様性と密着性のバランスを取るように設計されており、それぞれが異なるファサードをもち、Vankeのコアバリューである「健康」、「エネルギー」、「オープン」、「チーム」、「緑」、「自然」、「未来」、「創造」に対応している。

また、ビルの基部には、地下2階から地上1階までのくぼんだ緑豊かな公共スペースを設け、そこに敷地内を走る道路が組み込まれる。この広場と歩道から影ができることで通気性の良い空間が生まれ、同地の熱帯気候を避けることができる。End