富山市にある富山県美術館では、2019年3月9日（土）から5月19日（日）まで、展覧会「わたしはどこにいる？ 道標（サイン）をめぐるアートとデザイン」が開催される。

本展では「サイン＝道標」に着目して、グラフィックデザイナーによるサインデザインと、場所との関係性を追究した現代美術作品を紹介。出品作品を通して、人間がどのように場所や空間を理解し、伝えようとしてきたのか、そこから生まれる「わたしはどこにいる？」という問いに、アートとデザインの双方から迫るという。

サインとは、人を目的地に導く目印であり、普段あまり意識しなくても、駅や空港、商業施設、美術館などのあらゆる場所に、標識や案内板、矢印やピクトグラムといった形で存在している。

その一方で、「人生の道標」という表現があるように、場所やそこに至る道程は人間の生き方とも密接に結びついているといえる。今回はサインや場所をテーマに、国内外で活躍する7名のアーティストとデザイナーによる作品と、関連資料を公開。現代美術作家3名はそれぞれ富山で取材・滞在を行い、それをもとにした新作を発表するそうだ。

また、会期中には、美術館の外から館内各所に「出張」してきたサインを、マップを手に探して楽しむこともできる。会場構成・サイン計画は、富山県美術館のサイン計画を手がけた色部義昭が担当。館内全体でサインと出会い、体感できる機会となるだろう。