長距離無人航空機を研究開発する「テラ・ラボ」
実用化・量産化に向けた計画案を発表

▲量産化拠点となる格納庫(イメージ)

長距離無人航空機の研究開発を行うテラ・ラボは、衛星通信を活用した長距離無人航空機の実用化に向けて、福島県南相馬にある福島ロボットテストフィールドおよび周辺施設を量産化拠点とする計画を開始したと発表した。

実用化・量産化の拠点として計画を進める福島ロボットテストフィールドは、福島イノベーション・コースト構想にもとづいて、福島県などが整備する施設だ。世界に類を見ない一大研究開発拠点として、500m級の滑走路や通信塔など、さまざまな研究開発設備を有しているという。

▲実用化・量産化を目指すテラ・ラボ自社開発機体の様子(イメージ)

▲福島ロボットテストフィールド(完成予想図)

テラ・ラボは、2014年から愛知県で研究開発・実証試験を進めており、2018年8月には北海道・大樹町にある大樹町多目的航空公園にて、開発中の長距離無人航空機(翼長4m)の自動制御による連続100km航行の飛行試験に成功した実績をもつ。

今後は、衛星通信による制御などの実験を重ね、災害発生時に立ち入ることが困難な被災地を遠隔地から初動の災害情報支援ができる社会システムの実現を目指すとしている。また、これに向け、実用化・量産化の体制構築に着手し、将来的には無人航空機だけでなく、有人機や船舶、車両など、より多くの情報収集デバイスと連携して、「統合型空間情報プラットフォーム」を確立するそうだ。

▲実現を目指す災害情報支援ができる社会システム(全体像)

本計画では、2019年度に実用化、2020年度以降に量産化を計画している。その詳細は2019年3月2日(土)に開催されるシンポジウムにて発表される見通しだ。End