Henning Larsenによる仏サン=ドニの新地区「NØRR」
移民が多い地域に長く続くコミュニティの構築を目指す

パリ市のすぐ北側に位置する郊外の都市 サン=ドニ(Saint-Denis)で、建築設計事務所 Henning Larsen(ヘニング・ラーセン)が中心となって、55,000平米の商業・文化地区「NØRR」を設計することが決まった。

サン=ドニと言えば移民が多く住む地域としてあまり良いイメージをもたれていないが、パリの新都市時代に向けた社会的コミュニティを創造する場所として、村のような雰囲気を都会の環境に巧みに織り込み、この地域に長く続くコミュニティのいしずえを築くことを目指している。

そのデザインは、息の長いコミュニティを確立するのに必要な親しみのある人間関係とそれをつなぐ大規模な都市開発という二つの絶妙なバランスをとるものになるという。滑らかな斜めの屋根とふくらみのある小道はフランス各地の村からインスピレーションを得ており、伝統的な建築言語を現代的な文脈へとアップデートしている。

辺りに屋外カフェ、レクリエーションスペース、文化的なスポット、そして広大な庭園が広がることで、人々はNØRRの日常生活に誘われる。

2024年開催のパリ・オリンピックに向け、周辺ではさまざまな施設が建設予定だ。NØRRはこの地域の将来的な発展の中核となるだろう。End