建築家 デイヴィッド・アジャイが手がける
サンアントニオの美術館「Ruby City」

アメリカ・テキサス州 サンアントニオの「Ruby City」は、アートコレクター Linda Pace(1945-2007)のコレクションを展示する無料美術館で、2019年10月の一般公開を控えている。

絵画、彫刻、インスタレーション、映像作品など900点以上を所蔵。彼女の遺志を継ぐThe Linda Pace Foundationの依頼を受けて、イギリスの建築家 デイヴィッド・アジャイ(David Adjaye)が同館の設計を手がけた。

▲Linda Pace, Ruby City, 2007. Colored pencil on vellum. 11 x 8.5 in.

「Ruby City」とは、Paceの夢のなかに出てきた光り輝くルビー色の建物なのだとか。彼女はそのイメージをスケッチに残しており、これをもとにアジャイがデザイン。

総面積は14,472平方フィート(約1,344平米)で、16世紀から19世紀にかけてスペイン帝国がアメリカの南西部に建てたカトリックの伝道施設(Spanish Missions)もヒントのひとつになったそうだ。

外装はメキシコシティで製造されたプレキャストコンクリートを使用。これを豊かな赤色に染めることで、建物にルビーの輝きが現れた。下から10フィート(約3m)の高さまでは、前を通る人が表面に触れられるように研磨仕上げを施している。また、これより上にあるコンクリートパネルは粗く、輝くような赤いガラスをちりばめている。End