RIBA「ロイヤル・ゴールド・メダル 2021」
建築家 デイヴィッド・アジャイが受賞

▲ Smithsonian National Museum of African American Arts and Culture, Washington DC / Nic Lehoux

イギリスの建築家 デイヴィッド・アジャイはこのほど、王立英国建築家協会(RIBA)が優れた建築家に対して与える「ロイヤル・ゴールド・メダル 2021」を受賞したことを発表した。

ガーナ系イギリス人の建築家として、25年以上にわたり卓越した活動で国際的な評価を得てきたアジャイ。

▲ Sir David Adjaye OBE / Alex Fradkin

これまで、米ワシントンDCの「国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館」(2016)や、テキサス州サンアントニオのアートセンター「Ruby City」(2019)、ナイジェリア・ラゴスの「Alara Concept Store」(2016)、ニューヨーク・ハーレムにある「Sugar Hill Mixed-Use Development」(2015)など、数々の著名な建築を手がけてきた。

また、現在は、米Cooper Robertsonと共同で手がけるニューヨーク・ハーレムの「The Studio Museum」新館や、ニューヨークの金融街にある高層住宅タワー「130 William」、セネガル・ダカールの「国際金融公社」、ニュージャージー州プリンストンの「プリンストン大学美術館」をはじめ、世界中でさまざまなプロジェクトが進行中だ。

▲ Ruby City, San Antonio / Dror Baldinger FAIA

コンテンポラリーアートや音楽、科学、アフリカの芸術様式、都市の市民生活など、多様な分野から影響を受けながら、私邸やエキシビション、家具デザインから文化的建造物や都市のマスタープランまでその活動は広範囲に及んでいる。また、初期のころからイギリスやアメリカの建築学校において教鞭をとりながら実践に励んできた。

▲ Moscow School of Management Skolkovo / Iwan Baan

今回の受賞についてアジャイは、「私が仲間とともに手がけてきた仕事と25年間にわたる建築分野への貢献を同じ建築家の方々に認めていただいたことは、大変光栄であり、身の引き締まる思いです」とコメント。

そして、「私は建築を通じて、世界中のすべての人々を等しく啓発したり、ものづくりの発展に寄与するために、美しいものを創造し続けてきました。建築には社会的な影響力があり、これが私の経験を形にしていく取り組みのなかで導きの糸になっています。ここまでに至る道のりを支えてくれたすべての人に感謝したと思います」と喜びを述べている。End