Powerhouse Companyによるアシックスとダノンの本社ビル
公園のような大きな庭でつながるデザイン

建築設計事務所 Powerhouse Companyは、オランダ・スキポール空港にほど近いホーフドロープ(Hoofddorp)で、アシックスのヨーロッパ本社とダノンのグローバル本社の設計を手がけている。両建築とも、パラッツォ風の伝統的な建築様式を採用して、アトリウムを中心に据えるデザインだ。

スポーツ、健康、コラボレーション、透明性を重視したアシックスの本社は、さまざまな働き方をサポートする柔軟なワークスペースで構成。明るいフルハイトのアトリウムを中心に据えた柱のないフロアで、開放的で多目的なワーキングエリアができあがった。

1階にはパワーヘルスバーやジム、ブランドストアなどが入り、オフィスは直射日光を遮る張り出しを全方向に設けることで、特徴のある横長のファサードになっている。

ダノンの本社は、エネルギーと水の消費量を抑え、CO2排出量が少ない、サステナブルでヘルシーな建物を目指した。健康的な室内環境と快適さ、多様な職場環境により、社員の体調維持につなげるものだ。

アトリウムの南西側は大きな階段が1階まで通じており、スタッフが集まったり休憩したりできる柔軟な社交空間になっている。テラゾを用いたシンプルで幾何学的な外装で、角は丸みを帯びることで柔らかい印象を与えている。

興味深いのは、この2つの建物が公園のような大きな庭でつながっていることだ。デザインはサステナビリティと健康にフォーカス。もちろん、両社のコアバリューを反映している。End