
東京・六本木のAXISギャラリーにて、2019年7月23日(火)にデザインをテーマに分野やジェネレーションを超えて広く意見交換やディスカッションを行う参加型のイベント「AXIS Design Round-table」が開催される。
第2回目のテーマは「境界線を越えて」。Webマガジン「AXIS」の連載「壁ぎわの記憶ー空間の物語ー」のスピンオフとして企画したものだ。連載では、詩人の大崎清夏さんが毎回さまざまな建築家とともに自身が手がけた空間を訪ね、それらを一篇の詩とエッセイ形式の言葉で紡いでいる。
クリエイターにとって、言葉とクリエイティビティは分かち難いもの。大崎さんが空間から感じ取ったイメージを自身の言葉と詩に落とし込む過程は、他方で、建築家がイメージを表す抽象的な言葉と図面上の論理的な言葉を交えながら空間を立ち上がらせる過程とも重なると言える。
自分のイメージを表現に昇華させる上で、言葉にどう向き合うか。
分野を横断する表現において、言葉が果たす役割とは。
さまざまな領域で活躍するパネラーを迎え、言葉と空間をキーワードに個々の事例を交えながら、今の時代に求められる越境の実践法を探る回となるはずだ。
大崎清夏(おおさき・さやか)/詩人
1982年神奈川県生まれ。詩集「指差すことができない」が第19回中原中也賞受賞。近著に詩集「新しい住みか」(青土社)、絵本「はっぱのいえさがし」(北島 遊・絵/福音館書店)など。ダンサーや音楽家、美術家やバーのママなど、他ジャンルのアーティストとの協働作品を多く手がける。19年、第50回ロッテルダム国際詩祭に招聘。https://osakisayaka.com/
工藤桃子(くどう・ももこ)/建築家
東京生まれ、スイス育ち。2006年多摩美術大学環境デザイン学科卒。07年から11年まで松田平田設計勤務。13年に工学院大学大学院藤森研究室修士課程修了後、15年までDAIKEI MILLSデザインユニットとして活動。15年にMOMOKO KUDO ARCHITECTSを設立(現MMA inc.)。日本橋高島屋共有部IN THE GREEN/ SOLSO HOMEなどのショップデザインのほか、個人邸などの建築設計も手がけている。http://momokokudo.com
環ROY(たまき・ろい)/ラッパー
1981年宮城県生まれ、東京都在住。主に音楽作品の制作を行う。これまでに「なぎ」を含む5枚のCDアルバムを発表、国内外のさまざまな音楽祭に出演。パフォーマンス作品やインスタレーション作品、映画音楽なども手がける。コラボレーション制作も多数。http://www.tamakiroy.com
中山英之(なかやま・ひでゆき)/建築家
1972年、福岡県生まれ。中山英之建築設計事務所主宰。東京藝術大学美術学部建築科准教授。2000年東京藝術大学大学院修士課程修了後、伊東豊雄建築設計事務所勤務を経て、07年中山英之建築設計事務所設立。主な賞歴に「SD Review 2004」鹿島賞、第23回吉岡賞、D&AD Award受賞ほか。主な建築作品に《2004》、《O邸》、《家と道》、《石の島の石》、《弦と弧》、《mitosaya薬草園蒸留所》ほか。http://www.hideyukinakayama.com
【ファシリテーター】
鞍田 崇(くらた・たかし)/哲学者
1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。2014年より現職。著作に『民藝のインティマシー 「いとおしさ」をデザインする』(明治大学出版会 2015)など。民藝「案内人」としてNHK-Eテレ「趣味どきっ!私の好きな民藝」に出演(2018年放送)。
「AXIS」編集部(あくしす・へんしゅうぶ)
Webマガジン「AXIS」の編集チーム。
デザイン専門メディアらしい情報から、日々の業務で溢れ出しそうなことまで、メンバーの有り余るエネルギーをもってお伝えします。