オランダのアーティスト ダーン・ローズガールデ
大規模個展「PRESENCE」がフローニンゲン美術館で開催

オランダのアーティスト ダーン・ローズガールデ(Daan Roosegaarde)にとって初となる美術館での大規模個展「PRESENCE」が、同国のフローニンゲン美術館(Groninger Museum)にて開催されている。

同展は、鑑賞者がいることで燐光を放ち、その場所の色や形が変わるというインタラクティブなアートワークで、作品を遠くから観賞する一般的な展覧会とは違って、このインスタレーションでは身体の相互作用と没入が楽しめる。

ローズガールデは未来の風景を描く先駆者として、オランダ語の「schoonheid」という言葉を「美しさ」と「清潔さ」という二重の意味で考えており、こうしたことはきれいな空気やきれいな水、クリーンエネルギーのような新しい社会のコアバリューのなかで形成されるのだ。

気候変動やランドスケープを良くしたいという欲求は、ローズガールデが「PRESENCE」を作るきっかけになったという。この作品では、来場者の痕跡というものが、人間の存在が地球に及ぼす影響を象徴するのだという。

ある部屋では、未来を思わせる球体が床に線を引き、別の部屋では飛行機から見た広大な都市を想起させるように、光を放つ星屑で満たされている。また別の部屋では、鑑賞者の存在をシルエットやパターンとして記録することで彼らをスキャンするのである。見たり観察したりするだけでなく、触れたり、感じたり、動かしたり、来場者とアート作品の相互作用により、たえず変化する視覚的な印象が生まれるそうだ。End